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2007年01月11日
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テーマ:お勧めの本(7386)
カテゴリ:ブラームスの本棚
 われらが村上春樹氏が、彼が愛してやまない音楽について

 初めて本格的に語ったのが、本著。

 春樹氏のレパートリーは基本的にはジャズ中心だが、

 クラシックに対する造詣の深さは玄人はだしである。

 しかも洋楽マニアだし、Jポップにもまめに耳を通しているというから、

 ジャンルを超えてほぼ「音楽」全般について語ってくれている、

 と言っていいだろう。

 本著では、クラシックの関係では

 「ゼルキンとルービンシュタイン 二人のピアニスト」

 「日曜日の朝のフランシス・プーランク」

 「シューベルト「ピアノ・ソナタ第17番ニ長調」D850 ソフトな混沌の今日性」

 の3つ。

 どれも生半可な聴き方では語れない、インテリジェンスに溢れた文章だ。

 中でも、シューベルトのピアノ・ソナタ第17番についての項は大変な力作で、

 読めばだれもが、「聴いてみたい!」と思うだろう。

 僕もその一人で、今その曲を目下「勉強中」である。

 でも、ちょっと遠回りして内田光子で…


 ほかにも、スタン・ゲッツ、ブルース・スプリングスティーン、スガシカオ等々、

 その文章の中身を読まずともタイトルだけでも、

 多彩な音楽家たちの顔ぶれが春樹氏の耳がとらえる世界の広さと深さを物語っている。


 この素敵な本についての、僕の感想は、

 僕もこのように音楽を聴きたい。

 僕もこのように音楽を語りたい。


 ということ。


 まあ、読んでください。

 絶対に損はしませんから。





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Last updated  2007年01月11日 22時21分18秒
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