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カテゴリ:弦参(ツル・サン)のひとりごと
大阪愚庁では。
おれ以外の職員はみな忘れ去っているが。 おれらは皆、入庁するにあたり、誓約書にサインして宣誓している。 誓約書の中身は小難しいことが書かれているが、「我々は公平に住民サービスに務める」ってこと。 今日も、うちの補佐が同僚相手にボヤいていた。 企画担当が利活用推進研修をやるらしいが、その研修で使うアプリ、初めてのものなので、どうやって使うのか丁寧な説明があるべきじゃないか?というもの。 同僚は昨年主査試験に一発合格した優秀な職員で、4月から主査として新しい職場に臨むのだが、彼もそこまで頭が回っていない。 おれの考えはこうだ。 職員間のメール一つ取ってみても、組織として事業に臨むのであれば、受け手が理解しやすい内容でなければならない。 これを住民相手に送れるか?ってこと。 もっと砕けた言い方をしたら、その辺歩いてるおっちゃん・おばちゃんに対して、きちんと説明できるものであるどうか。説得ではなく納得してもらうために。 おれの仕事のスタンスは万事この通りだ。 役所の仕事をまったく知らないおっちゃん・おばちゃんに容易に理解してもらえる文章こそが、正しい文章。おれはこのように考えながらいつも業務に就いている。 このようにすれば、2万%間違いはないからだ。 だが。 そのようなことを、幹部は誰も部下に教えないし、育てない。 課長補佐は「それは主査の仕事」と思い、主査は「それは課長補佐の仕事」と、部下の育成に対して誰にも責任の所在がない。で、おれみたいなベテランはたとえ壊れていても、評価面談では「あなたのキャリアから言って、若手同僚たちが効率よく仕事できるようサポートすべきで、それを怠ったから評価を下げた」ということを言われた。おれは答えた。「敢えて関わらないようにしてきました。私は壊れた人間なんで、そんな奴が後輩の指導などできないし、親身になってしまうと、こいつらをサポートせなオカン、と考えるようになり、自分に無理を強いることになるんで、若い同僚たちとは敢えてコミュニケーションを取らず、親しくなるのを避けていました」 おれのアンテナは720度。360度じゃない、その倍額だ。情報は絶えずキャッチしている。 周りの同僚たちの話もよく聞いている。こうしたらいいのに、と思うことはしばしばあるが、敢えて触れない。 おれの立ち位置は、評価面談で上司から言われたとおりなんだろう。 57歳、37年目。 漫然と37年間を過ごしたわけじゃなく、どのセクションでも必死のパッチ。ゆえに引き出しは多い。だから、グループ内の業務が円滑に回るよう、上司をサポートしつつ、若い同僚の育成に携わる立場。 まあ、それを完全に放棄したので、下から2番目の評価で充分なんだけど。 おれは責任の所在を常に考えているが、今は残り4年を如何に生き延びるかしか考えていない。 それに50年分の仕事はすでにやり切っているので、もうこれ以上負担を負いたくない。 と、このように考えているんだが、何もしなくても、仕事がなくても、絶えずアンテナは張ったまま。 だから、あらゆる情報をキャッチし、こうしたらいいのに、と考えてしまう。 責任の所在のない幹部たちは、アンテナの張り方が違う。 この人たちは、課長に対してアンテナを張っているだけ。 だからおれと同じ思想はまるで持っていない。 長々と喋ったが。 結論をいうと、地方公務員のシゴトができているのは、大阪愚庁知事部局8000千人のうちおれ、ただ一人だけ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.03.15 22:09:43
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