イスラエル、国連レバノン暫定軍基地に空爆
イスラエル、国連レバノン暫定軍基地に空爆レバノン南部の国境地帯、ヒアムにある国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の基地が25日、イスラエル空軍機による空爆を受け、要員4人が死亡した。国連要員に犠牲者が出たことは、レバノン情勢をめぐって26日からローマで開催される関係国緊急外相会議の議論にも影響を与えそうだ。 ロイター通信などによれば、基地の建物と防空壕(ごう)が空爆の直撃を受け、オーストリア、カナダ、中国、フィンランドから派遣された軍事監視要員が犠牲となった。UNIFILの報道官は「(この日の)午後、他に14回にわたって基地付近にイスラエル軍からの着弾があり、攻撃は救出活動の間も続いた」と証言している。 今月12日にイスラエルがレバノンへの軍事攻勢を開始した以降、これまでにもUNIFIL要員数人が戦闘に巻き込まれ、負傷している。アナン国連事務総長は、意図的とみられる攻撃に「深い心痛を覚える」との声明を発表。「ヒヤムの基地はずいぶん前に設立され、非常に目立っていたにもかかわらず、今回組織的な砲撃や空爆を受けた」と述べた。アナン事務総長はまた、国連拠点がイスラエル軍の攻撃対象にならないとの確約をレバノンのオルメルト首相から得ていたことや、国連軍司令官が25日にイスラエル軍関係者と繰り返し連絡を取り、攻撃回避に努めていたことを明らかにした。 イスラエルのアヤロン駐米大使は、UNIFILがイスラエル軍とイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの戦闘に巻き込まれたことを認めた。ただ、死者が出た理由については、イスラエル軍とヒズボラのどちらに責任があるか未確認と述べた。 緊急外相級会議の交渉失敗、米孤立 レバノン情勢ローマ(CNN) 戦闘が拡大するイスラエル・レバノン情勢をめぐる関係各国・組織による外相級の緊急会議が、ローマで26日開かれ、会議筋によると、合意は得られず、決裂した。会議失敗の結果を繕う声明文作りで水面下の交渉が続いている。外交筋がCNNに明らかにした。 イスラエル軍と衝突するレバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラの同国南部からの撤退、武装解除の主張で、ライス米国務長官が「孤立」しているとも述べた。即時停戦、ヒズボラが拉致したイスラエル兵2人の解放、同組織のレバノン南部からの撤退などでの「優先順位」の設定で意見が集約出来なかったとみられる。 ただ、戦闘激化に伴うレバノン国民の退避ルートの確保では合意したという。約50万人以上のレバノン国民が避難を求めているとされる。 会議には約15カ国・組織が参加した。 おいおい やりすぎですよ ★ 戦争・テロ・紛争 ニュース ★