FISワールドカップジャンプ2009札幌大会(番外編)
W杯ジャンプ札幌大会初戦。カクテルライトに浮かび上がるシャンツェが美しい。昭和7年に大倉山シャンツェとして産声を上げて以来、何度か改修を繰返し、平成8年にはFIS公認のラージ・ヒル(ヒルサイズ134m)K点120mの世界でも有数ジャンプ台となった。自然の山の斜面を利用したワールドクラスのジャンプ台なんて、そうないんじゃないだろうか。最大斜度35度のアプローチを時速90kmの猛スピードで滑り降り、空中に飛び出す。ジャンプは「より遠くへ、より美しく」を競うスポーツであるがいかに「空気を捉え、手前に落ちないか」を科学的に体現する競技でもある。昼間に大倉山の頂上からジャンプ台を見下ろしたが、あまりに急な斜面なのでランディングバーン(着地地点)は確認できなかった。選手はどんな気持ちでフライトするのだろうか?札幌の街に向かってテイクオフ!とは良く言ったものだが、ホントのところはどうなんだろ?(自分は正直ビビりました・・・)さて、大会の結果。オーストリア勢のワン・ツー・スリーフィニッシュ!現在W杯ポイントトップをひた走るシュリーレンツァウアー選手の253.3ポイントは圧巻!短いアプローチ、無風状態の難しいコンディションで、上位陣が次々と失速する中、ひとりK点越えを2本そろえた。さすがはゴールドゼッケン、別次元の強さだ。オーストリア勢が表彰台を独占。優勝のシュリーレンツァウアーと3位のロイツル。”モルギー”の愛称で日本でも人気のモルゲンシュテルンは2位。(最後まで後姿しか撮れなかった)1本目8位からの追い上げは、さすがの実力であった。日本選手団は渡瀬選手が5位と健闘したが、明日に期待、である。