お婆さんの心・・・
私は、おばあさんと話をしてみることにした。峰 「おばあさん、私が色んな目に遭って来たのは 一族の因縁解消やお役目のため? それとも、ご先祖様からの嫌がらせのため?」婆さん 「・・・。」峰 「私は生まれたとき、生まれて来るのが嫌だったと 祖母達に話したんだけど、それは私に降りかかる災難や お役目の重さを魂が知っていたから??」おばあさんは、静かにうなづいた。峰 「私はこれからどうなって行くの? まだまだ嫌なことがたくさん待ってるの?」婆さん 「・・・。あなたには申し訳ないことをしたと思っています。 私はあなたの魂を預かったとき、天界で話をつけてくれた 神様にお詫びをするため、今日はここへ来ていました。 神の元へあなたをお帰しします・・と先ほど申し上げました。 私の一族でのお役目はもう終わりました。 あなたは、まだ気づいてないでしょうが、 あなたには、あなたの魂と繋がった家族が他にいます。 その方々を本当の家族と思い、 これからもお役目のため精進して下さい。 私の力不足でいろいろな辛い思いをさせ、 本当に申し訳ありませんでした。」そういうとおばあさんは、うつむき、悲しそうな顔をした。峰 「おばあさん・・。私怒ってないよ。嫌なことはたくさんあったけど 私はいつも夢を持ってた。だから、負けなかったよ。 夢があれば、人はどんなに辛くても生きて行けるものだよ・・・。」婆さん 「・・ありがとう・・。私達一族はあなたへの仕打ちの罪により これから厳しい場へ向かって行くことになります。 それは、この世の苦しみでは言い表せない暗く冷たい世界です。 あなたの受けた仕打ちからすれば、 それも仕方がないことでしょう・・。」峰 「おばあさん、私が神様に話してみるよ。 一族の罪を軽くしてもらえるように。 私を心から憎い・・と思ってる人達を助けるほど、 私はやさしくないよ。 でも、私を見守ってくれてた人や応援してくれてたご先祖様達まで、 罪に問われるのは、おかしいよ。 私が神様に話して、その人達は助けてもらうようにするね。」婆さん 「・・・・ありがとう。 あなたのやさしい心だけ戴いておきます。」そういうと、おばあさんは消えてしまった。私は神様に話をした。神様からの返事は・・・・無かった。師 「峰絵、見えない世界の法というものはこの世の法律より厳しい。 今は何も答えてくれないなら、 これからのお前の努力であのおばあさんや お前のことを大切に思ってくれていたご先祖様の魂を 救ってやることや。」キ 「お母さん、おばあさんのこと可愛そうだと思ったんでしょ? お母さんは甘いな~。 あのおばあさんがもっともっと力をつけるように 修行してれば、他のご先祖様を諭すことだって出来たんだよ。 確かに力のある人だけど、 神様から見ればたいしたことないってことだよ。」峰 「キティ~ちゃん、そういう言い方は無いでしょう!! みんな必死で修行してるのよ。なんでも頭で理解してるからって 頭でっかちになってどうするの。 キティ~ちゃんは何でも知ってるかも知れないけど、 人の事を言い過ぎるよ。 それが神様から使わされた猫のいうことなの?? 神様と話が出来るなら、あのおばあさんの気持ちを 理解できるはずでしょ?? いい加減、天狗になってる自分の心を直しなさい。」キ 「私は、お母さんの修行を手伝ってるけど、 私は私のやらなきゃいけない事が他にもあるの。 お母さんにも先生にも協力してもらわなきゃ いけないことなの。 お母さん、私にも役目があるって知ってたの?? いつも一緒にいる私の事すらわかってないじゃない。 そんなお母さんが神様におばあさんのことを話したって 聞いてくれるわけないよ。よく考えてみて! お母さん、自分の一番身近に関わってる人や 生き物の事を理解しないで、何が出来るって言うの??」峰 「でもね、お母さんが言ってるのはキティ~ちゃんの心の中に ある傲慢な心を直しなさいって事なの。」キ 「人間のお母さんに、そんな事言われたくないね。 お母さんだって、傲慢な心じゃない?? だから、いつも気づくのが遅いんだよ。 それからね、お母さん達人間は 私達動物のことをどう考えてるの?? 自分の都合で動物を飼って、自分の都合で捨てて・・ そんな平気なことができる人間なんて、動物以下だよ。 今のお母さんに怒られても、私は改心する気なんて無いからね。」師 「峰絵・・何キティ~ともめてんねん。」キ 「先生がしっかりしないから、お母さんがこんなこと言うのよ。 先生はお母さんの師匠なんだから、 もっとしっかり弟子を育てたらどうよ。」峰 「キティ~ちゃん、またそんな事言わないのよ。」師 「キティ~、なんか先生に話しがあんのか??」キ 「フン・・」師 「あの猫、なんか怒ってんのか?機嫌悪いな~・・」峰 「偉そうに言うもんだから、私が怒ったら逆ギレしたの。 放っておいていいよ。あんな猫・・。」師 「あいつ自分が何でも知ってるから、偉そうに峰絵に言うたんやろ?」峰 「そうそう・・。キティ~にもね、お役目があるんだって。 先生にも私にも手伝ってもらわなきゃいけないらしい・・。 動物のことを人間はどんな風に考えてるんだ~って怒ってたわ。 ペットを捨てたりする人がいるからね・・。 人間は自分達のことしか考えてない・・ みたいなことをいってたわ。」師 「もしかして・・それって・・・。」峰 「先生どうかしたの?キティ~のお役目を何か知ってるの??」師 「い、いや~別に~・・・・」峰 「変な先生・・・」********************************************************* このお話は『5月9日』から連載しています。 申し訳ありませんが、初めて読まれた方は5月9日からご覧下さい。*********************************************************