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テーマ:子供の病気(2173)
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23時が近くなると机の上に広げたものを片付け、 1度部屋に荷物を持ち帰った。 毎日の擢斗の日記や、 ランドリーでアイロンをかけた擢斗の肌着。 携帯や、雑誌。 2時間の間に丸テーブルは荷物だらけになっていた。 母は相変わらず、同じ体勢で紅白を観ている。 途中で私のコートもかぶり、寒さが落ち着いたせいか、 丸まった姿勢は少し伸びていた。 使っていたマグカップも洗い、 面会後帰る母を見送る準備をし、23時を過ぎた時計を見て 母に近づきながら声を掛けた。 『そろそろ行くよ。』 すると、まるでテレビに夢中になっているように見えた 体勢のまま眠っている事に初めて気がついた。 ******** 結構長かったと思う。 疲れが隠せない表情で眠っている母の目の前で ずっと顔を見下ろしながら、起こそうと 伸ばした手をしまって暫く考えた。 今起こして面会に行って帰った方が良いのか。 それとも今もう少し寝かせて面会は顔を見る程度で帰るのが良いのか。 今起こして帰ったらと言っても絶対に帰らない事だけは分かる。 私だけ面会に行っても、結局又ひとりで行くとも言いかねない。 気を使って、母が私に10分置き位で話しかけてきていたのが 無くなったのは何時頃だった? 頭の中で大体いつ位から寝ているのかを想像したり、 計算したりした。 眠くてたまらないまま車を運転して帰らせるのも 心配だったし、1人で面会に行って更に母が帰る時間が遅くなる可能性も 考え、結局私が出した答えは、 このままもう少し寝かせるだった。 再度部屋へ戻り、ブランケットを持って来ると 母の上にかけ、心の中で擢斗に謝った。 ごめんねタックン。 年越しの瞬間は一緒にいられないかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.12.10 12:38:45
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