オランダ曼荼羅

自民惨敗、参院選
気持ちいいほどしっかりと負けてくれた自民党
何でもいいけど多少揺れないとホコリも落ちないのが政治
これで本格的な政権交代も近いかな
いいことだ

おまけに龍平くんが当選したとか
立候補してることさえ知らなかったが、とにかく
おめでとう！
YouTubeで選挙演説見てみたが
ふつうのことばでふつうのこといってがんばっていた
31歳
花が夢が開いていくようだ
もしかしたら今日までちゃんと生きてこれたのが夢のようなのかもしれない
彼にとっては・・・


10年だか12年ほど前だったろうか
性教育リサーチグループのメンバーとしてオランダに来た彼に初めて会う
重い感じの青年だった
あたり前だ
自分の責任ではない死の恐怖といつも直面している青年なのだから
その後何年かして数日ウチに泊まらせてくれといって訪ねてきたことがある
デンハーグでの“ピースエイド”みたいな草の根の世界大会に参加するためだった
初日車で連れていったが
あとは自分で行ってもらった
仕事の関係でベタに面倒をみることができなかったからだ
持病から来る股関節の炎症か何かで当時の彼は少しびっこを引いていた
でもグチも漏らさず駅まで歩いて電車でデンハーグまで往復していた
何日か経った朝、彼のびっこがひどくなっているのに気付く
訊いてみると、前日渡し舟がストだったのだとか
渡し舟を使えば中央駅まで5分か10分で行けるところに住んでいた当時の私だったが
龍平くんはその日1.5kmある自動車専用トンネルを歩いて帰って来たのだった
約5 km
彼の当時のペースではたぶん2時間ほどかかっただろう
そんな話をしてもグチは一言も彼の口からは出ず、ただ微笑むだけだった

だいぶ時間が経つ
YouTubeで見た龍平くんは10年前ほど暗くなく、ずっしりとしてはいるが健康的だった
少なくとも病気は進行していないようだ
よかった


“私が投票した龍平くんが当選したよ！”
と喜びの報告をしてくれた友人は、同時に小田実さんの75歳での逝去も伝えてくれた

草の根の力を信じる行動する男だった小田さん

小田さんには1,2度しかお会いしてないが、大きな顔の中の鋭い眼光がこちらに投げられているのに気付き胸がドキンとしたことが忘れられない
大きな人間だった


合掌