テーマ:暮らしを楽しむ(384443)
カテゴリ:手作り
夏の間、それぞれの仕事や家族との生活が忙しくて会えなかった友人と、久しぶりにランチ。一度は行ってみたいと思っていたお店の竹籠御前をいただく。
今まで一番忙しくて、会うたびに疲れ切っていた友人は、思い切って仕事の量を減らしたのだとか。今日は元気な顔で現れたので、内心ほっとする。 もう一人の友人はシャドーボックスの講師を始めたという。 ランチが終わった後も場所を変えて話し続ける私たち。だって、話が尽きないんだもん。 シャトリューズちゃんはとってもエキゾチックでタイの人みたいと言われてしまった。実はよく日本人には見えないと言われるのだ。こちらで何人かと聞かれ、たいがい聞いてきた人はフィリピン、マレーシアあたりの国名を挙げる。こちらが首を横に振っても、ベトナムやタイあたりまでは北上するが、それ以上は北に上がってくることがない。日本人だと申告しても、「えーーー!! 本当?」などと言われてしまう。 でもさ、芯から日本人なんだけど。着物だって、大好きだし、日本だって大好きなんだけど。 知り合いからいただいた訪問着を解いて、筋消しをした。 この訪問着、淡い砂色に牡丹が美しく描かれている。 知り合いは、アンティークの着物で名の通ったお店で買って、アメリカまで送ってもらったのだそうだ。シツケ付ということだったので、期待していたと思う。 しかし、予想以上に上前や裾、袖口が汚れていて、薄色ということもあり、とても外に着ていける状態のものではないと判断したそうだ。また、かなり強い樟脳の臭いがしていた。見るのも嫌になってしまったので、引き取って欲しいと言われた。 こうやってアメリカに渡ってきた訪問着、美しい柄だが、やはりこのままでは着れないなと、羽織って鏡を見て私も思った。 ならば、良い状態の絵柄の部分だけを使って、帯にしてやれと、訪問着を解き始めた。 一枚の布の状態に戻すと、縫いこまれた部分とそうでない部分の色の差が酷くて、上前を帯のお太鼓部分にするのはどうも賢くないと思い始めた。 後は、袖の部分を使って、お太鼓の部分を作るほうがスジがよさそうだ。もしも柄が下のほうにあるのなら、タレのどこかで継ぎを入れるしかない。 なんだかんだと考えながらアイロンをあてる。あてると、一気に絹に沁みこんでいた樟脳が気化するのか、家じゅうが樟脳の臭いに満たされる。 帯をとったら、カバンや半衿、残った布は染料で染めて帯揚げや腰ひもにしようか。 無駄のないように、解いた訪問着にもうひと働きしてもらう思案、パズルのようで楽しいものだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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