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カテゴリ:われらの日用の糧
久しぶりにポットラック(料理一品持ち寄りパーティー)があるので、何をもっていこうかな、と考えていて、ふと祖父のことを思い出した。
祖父は、明治生まれの日本男児にしては珍しく、母や私がつくった料理をよくほめた。そして私はそもそも、この祖父のおかげで料理の腕をあげたのだ。 祖父は私が物心ついたころから、糖尿病をわずらっていた。私が高校生のころ、祖母ががんで入院し、付き添いのため、母はあまり食事のしたくに時間をかけられなくなった。しかし祖父は糖尿病だし、まだ幼い弟もいたので、家族のために栄養バランスのとれた食事を毎日ととのえる必要があった。そこで私と妹が1日ずつ交代で炊事をした。妹は、どちらかというと弟の好みにあった洋風の献立を多くつくったので、私は祖父の好みにあった和風の献立にすることが多かった。そして祖父は、自分の好みの料理(といっても、主としてみそ汁)を自分好みの味に私がつくると、ものすごく褒めてくれた。 もちろん、みそ汁だけじゃなくて、老人向きのおひたし、煮物、和え物なども、料理の本を見ながら私のレパートリーに入れていったのだ。 それから何年かして、今度は彼氏にお弁当を時々つくるようになった。彼も、ほめてくれたけど、実はおじいちゃんほどのパワーはなかったのだよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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