テーマ:プロ野球全般。(13397)
カテゴリ:スポーツ
縁あって、仙台市泉区の幼稚園で開かれた、日ハムのヒルマン監督の講演会に行ってきました。 対楽天戦2連勝の後とはいえ、プロ野球の監督が試合終了直後に講演のスケジュールを組むこと自体、めずらしいことだと思いました。 いわゆる敵地(仙台)での講演依頼を受けたヒルマン監督に、クリスチャンとしての強い使命感を感じました。 お話の概略は次のとおりでした。(走り書きのメモを部分的に起こしたものなので、文責はすべて私にあります。) 【リーダーシップについて】 リーダーに限らず、何をするにおいてもバランスが大切。投手も体のバランスが崩れるとボールをコントロールできない。打者も背中のバランスが悪いとバットを振れない。野手も下半身のバランスが良くなければ飛球を取れない。 脳のバランスも大切だ。かつて私は、良くない状況において自分の中のバランスが取れなかった。エゴ・マネジメントができていなかった。今、チームの状態が良くないとき、行動を起こす前に、自分のエゴがコントロールできているかを自分に問いただしている。間違ったことをした(と私が思っている)相手を叱責する前に、神が、自分に対すると同じだけ、この相手にも愛を注いでいることを思い起こすようにしている。 誠実であることの重要さも伝えたい。リーダーとしてここはウソをついておいた方が相手のためだと思う場面も少なくはない。しかし、長期的には正直であるべきだと今は確信している。 27歳で米国ルーキーリーグの監督になったときは、自分を一番に考えていた。他人を威圧することでリーダーシップをとっていた。しかしその時の自分はみじめだった。いつも自分がボスであることを周囲に示し続けなければならなかった。他人の気持ちに敏感になり、他人のことを考えることが、リーダーとして重要だと今は思っている。 リーダーにとって「タイミング」と「プレゼンテーション」は重要なキーワードである。例えば、日ハムのキャプテン、金子誠遊撃手が初回に2点タイムリーエラーとなるトンネルをしたとする。大切なことは彼がすでにそのミスの重大さを思い知っていることを感じること。フルキャストの2万人の観衆の前で「誰がボスであるか」を彼に思い知らせる必要はない。適切なタイミングと表現方法(プレゼンテーション)をよく考えて、彼のミスをカバーするのがリーダーの仕事だ。 一方、米国の監督は選手にクビを言い渡さなければいけない場面があるが、この場合、監督はタイミングを選ぶことはできない。しかし言い方(プレゼンテーション)は選べる。プレゼンテーションによって人間関係は変えられる。 このほか、リーダーにとって大切なことは「対立よりも対話」の選択である。リーダーは話し方ひとつで対立を選ぶことも対話を選ぶこともできる立場にいる。昨年、日ハムは日本一に輝いたが、それは私が日本で一番賢い監督だったからではない。しかし、私は選手との関係づくりには意を用いている。やがて私が日本を去った後に、私が日ハムの選手たちをどれほど愛していたか、彼らがそれを思い起こしてくれればうれしい。 【キリストについて】 私たちは例外なくウソをつく。こんな不完全な存在なのに神は私たちを愛している。強制するつもりはないが、皆さん一人一人に神は計画と目標を与えている。私たちはなぜこの世に生まれたのか、死ぬとどこへ行くのか。この世界はどうして生まれたのか。こうしたことを考えると神の存在を認めないわけにはいかない。 これからも私は野球の世界に生きながら、神についても伝え続けていきたいと思っている。 最後に、私の好きな聖書の言葉を示す。 「いつまでも残るものは 信仰 と 希望 と 愛。 その中で最も素晴らしいものは 愛 です。」 (コリント第13章13節) And now these three remain: faith, hope and love. But the greatest of these is love. (Corinthians 13-13)
長くなりましたが、お話はもっともっと長かったです。私自身クリスチャンではないのですが、ヒルマン監督の真摯な話しぶりに感銘を受けました。 終了後、会場前でヒルマン監督とマーティ・キーナート氏と握手もできて感激しました。 ちなみに講演の最後、「今年の日ハムは調子が悪いようですが、プレーオフに進めますか?」との質問に答えて、ヒルマン監督が言いました。 「信じることが大切です」 楽天ファンから見れば、全然調子悪くないように思えますよ。念のため お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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