ナポリのイタリアンジュエリー、その独特な18金の色

2007年06月15日

今日はイタリアはナポリの老舗ジュエラーのお話です。

イタリアンジュエリーには実にさまざまなカテゴリーやスタイルがあり、
そのどれもが各々の個性を放っています。前にも一度、ご紹介したものですが
今日はちょっと違う角度から、モデルの着用写真も入れてご紹介しますね。

イタリアンジュエリーエナメル

このジュエリーはマイクロモザイクジュエリーと共にViViANiが扱っているイタリアン
ジュエリーとしてはかなり古典の部類のものだと思います。ここのジュエリーの一番の
特徴は、やはりその独特なゴールド色ではないでしょうか。一般的な金色とは違い
少し白っぽいつや消しの金色がエナメル彩色をよりいっそう色鮮やかなものにしている
のですね。日本のジュエリーでは、この独特な風合いの金色を造りだす技術も
ありませんし、また金色の微妙な色合いのニュアンスを気にしているメーカーも
無いのが実情ですね。日本では18金でありさえすれば良いという風潮があり、18金の
配合を独自に作り出すことが「工房の個性」という考えかたの土壌がないのです。

そこがイタリアンジュエリーの工房と根本的に感性が違う点です。
イタリアでは、もちろん18金であるのは当たり前ですが、どういう風合いをゴールドに
持たせるかが、オリジナリティの表現だと考えているのですね。同じ18金と言えども、
その先の世界、つまり「個性」の探求があるのです。
例えば、以前紹介したフィレンツェの名門、トリーニでは600年前から秘伝のセルリアン
水と呼ばれるもので18金を磨き上げ、独特なギラギラしない金色を作り出していますし、
グリーンゴールドやヴァイオレットゴールドなどの今までにない金の色も作り出され
日々、変化しているのが、今のイタリアンジュエリーの現場の実情なのです。

イタリアンジュエリーエナメル

ViViANiの実店舗の顧客さんは大抵このジュエリーをひとつはお持ちになっています。
でも最初から、ここのジュエリーを買われる人は不思議なことにあまりいないのですね。
人が着けているのを見て購入する方が圧倒的に多いのです。つまりちょっと使い込まれ
てきた頃の風合いがなんともいえないからなのです。だからおもしろい現象ですが、
普通のジュエリーはたまに洗浄器で洗ってほしいとお持ちになる方も多いのですが
このジュエリーだけは、洗浄器にかけず、みなさんそのままお使いになっている
ことが多いですね。