待ちわび、おそれたあのせりふ。
今回は諸事情↓につき、ちょっと変則的な番外編です。かれはほーっと一つ深い息をつきました。「今、帰っただよ」と、かれはいいました。(He drew a deep breath. ‘Well, I'm back, ’he said.)……このせりふでピンときた方は、指輪物語ファン(映画含む)ですね!お仲間です。はい、昨日は映画ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還DVDの発売日でした。買いました。見ました。うるうるきました。劇場で見たとき、冒頭のせりふをこの耳で聞くのをどれほど待ちわびたことでしょう。同時にどれほどおそれたことでしょう!おそれたと言えば、第1作目を見たときもそうでした。原作付きが映像化されるというのは、自分が持つイメージが生きるか死ぬかという、ファンにとっては一大問題なのですが、それは良い意味で期待を裏切る結果となりました。あの映像!キャスティング!中つ国がそこにある!その興奮は2作目によって増幅され、どうか最後の最後でコケないで欲しいという祈りにも似た気持ちになっていました。劇場で見終わって、まず感じたのは、満足よりも悲しさ。もう来年はロードオブ・ザ・リングを待つ楽しみがない。そして安心感。次はどうなるかとはらはらしなくてもいい…… 。満足か、と言われたら、ちょっと答えをためらいます。映像も、脚本も、音楽も、演技も、期待を裏切りませんでした。ただ一つ足りなかったのは「時間」です。1作目から3時間に数分足りないだけ、という恐るべき上映時間の映画でしたが、3作目にいたってついに3時間を突破しています。しかし、足りない。指輪物語という、壮大な世界を締めくくるには、まだ足りない。映画という表現方法が背負う時間という制約さえなければ、(予算も絡むかな?)ピーター・ジャクソンという監督は、間違いなく真に満足できる「王の帰還」を創りだしたに違いないと、私は思っています。 DVDで見直して、その思いを再びかみしめてしまいました。そしてよみがえる、あの興奮。……で、これが石にどう絡んでくるんだとおっしゃりたい方もおいでかと思われます。関係あるんですよ。私には。私は、ふだんから、「石を何かに見立てる」ということをしますが、この指輪物語の興奮ぶりを見て(読んで?)いただければもう、おわかりでしょう。石を指輪物語の何かに見立てないわけがないのです!じゃーん! 左上「黒門不通」左下「モリア」上真ん中「玉座」(エレスサール王即位のイメージ)右上「ロリエンの森」右下「ミナスティリス」いかがでしょうか。順番に、カザフスタン・モリオン、「メンブレス・ゴールド」の名前で売られていたマグネサイト・パイライト。ブラジル産インペリアルトパーズ、インド・クル産ヒマラヤ水晶(黄色っぽい光と青白い光でライトアップ)そしてロシアの白い水晶です。DVD発売のため、ちょっと頭がまともに働いておりません。指輪ファンでない方、映画を見ておられない方には失礼いたしましたー!