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2014年08月30日
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【 追悼 ロビン・ウィリアムズ 】
疲弊した社会を解きほぐす夢見る愉しさが込められた癒しの娯楽作
ジュマンジ

JUMANJI
日本(1996年)104分

■ 監督 ジョー・ジョンストン
■ 出演者 ロビン・ウィリアムズ/ ジョナサン・ハイド/ キルステン・ダンスト
     ブラッドリー・ピアース/ ボニー・ハント


2014年8月11日、
俳優のロビン・ウィリアムズ氏がカルフォルニア州の自宅で死去されました

63歳でした

ハイテンションな天真爛漫さと重厚なシリアスさを併せ持った
唯一無二の稀有な演技力を持った俳優で

現場の空気を察知して臨機応変に対応する確かな技術力が裏付けた
コメディアン時代に培った即興の演技が

ずば抜けて優れていた事でも知られる

コメディーから人間ドラマまで、様々な作品に出演し 時代をリードして来た
ハリウッドを代表する大スターでした


氏は マイクパフォーマンスのスタンダップ・コメディアンとしてデビューし
その後TV界へ進出し全米の人気者となり役者としての実績を積んで行きます

ロバート・アルトマン監督 (80)『ポパイ』で映画初主演を果たした後は
(82)『ガープの世界』(87)『グッドモーニング・ベトナム』(89)『今を生きる』と

話題作、問題作に精力的に出演し
瞬く間に ハリウッド・スターの仲間入りを果たします


話し始めたら止まらないマシンガントークや
ハイテンションなものまね芸など

芸人時代の持ちネタを使った即興芸の巧みさの他に

少年の様な人柄を持った人物を演じると非常に光る演技を見せる
唯一無二な華のある役者としても

映画の歴史に残る 偉大なスターだったと言えるでしょう



ご冥福をお祈りします


さて、

今回はそのロビン・ウィリアムズの少年の様な人柄とハイテンションな演技が
最も発揮された作品の一つとして

ゲームの世界が現実となって現れる VFXファンタジック・アドベンチャー
『ジュマンジ』 をご紹介します☆


-STORY-

100年前に封印された奇妙なボードゲームを手に入れた少年アランは
友だちのサリーとゲームを始める。

だが、ボードのメッセージ通りの事が起きた上、アランはどこかに消えてしまった。

それから26年後、
売りに出されていた屋敷に移り住んできた幼い姉弟ジョディとピーターは

屋根裏部屋でそのゲーム“ジュマンジ”を発見する……


-解説-
■すごろくスタイルのボードゲーム『ジュマンジ』をプレイし
主人公達プレイヤーの進めた先のイベントが

CGによって映像再現される事が一つの呼び物になった
VFX娯楽作品で

『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリー・ポッター』シリーズの様な
ダーク・ファンタジー作品に見られる残酷シーンなどの要素の無い

スパイダーマンの子役時代のキルスティン・ダンスト演じるジュディ姉弟と
ロビン・ウィリアムズ演じる主人公アランとボニー・ハント演じるサラとの

親子の様に見えるハートフルな関係など、
癒やしを求める当時の世相にマッチした明るく快活で楽しい

ご家族で愉しめるファンタジー・アドベンチャー映画です


本作の最大の見所は
(91)『ターミネーター2』で注目され

(93)『ジュラシック・パーク』(95)『トイ・ストーリー』で飛躍的進歩を遂げた
CG技術を駆使したVFX映像で

ゲームのイベントによって実体化したジャングルや動物達が
主人公達の屋敷を刻々とゲームの世界へ変えて行き

部屋はジャングルと化し、階段からは滝が流れ
危険な昆虫や凶暴なライオンやワニが襲いかかり

像やサイが道路を横切り、いたずら好きな猿が街へ乱入し

それを止める為に 様々なゲームキャラクターの妨害をかいくぐりながら
主人公達が知恵を絞り力を合わせて ゲームを終了させる

スペクタクルでテンポの良い演出が愉しめる所にあります


そして何よりも忘れてはならないのは

これら見所や、ジョンストン監督の手腕
『ダイ・ハード3』のジョナサン・ヘンズリーの脚本の良さなど

スタッフ・キャストの力量の他に

主人公アランを演じた ロビン・ウィリアムズ の存在無くして
本作の成功はあり得なかった点でしょう


■ 本作に限らず、ハリウッド作品は時代を映す鏡の面が大きく
本作の制作されたアメリカの世相が

NASAのスペースシャトルエンデバーが打ち上げられ、Windows95が発売される
最先端技術の時代を迎えながら

オクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件や
中学生が銃乱射事件を引き起こす様な

両極に大きく隔たりねじれた重い社会情勢にあり
ネット時代が到来する以前の 人と人との繋がりが大きく問われた時代で


本作での 親と子 自分と他人 との関係が
真意の届か無い繋がりが希薄な、傷付いた間柄に描かれ

ことさら 主人公達4人の関係を、他人の間柄でありながら
親子の様に描かれるのも

人間関係でねじれて傷付いた心に癒やしを求める
疲弊した現代社会を見据えた上で、

僅かながらのゆとりと ささやかな癒やしを与えたいという
映画製作者のメッセージが込められている様に感じられます



冒頭のアランの子供時代の場面での
伝統ある旧家の厳格な父親の威厳に押さえ付けられる子供という図式で描かれる

旧来のアメリカの典型的な家庭の演出には

子供からしてみれば、旧家のしきたりに縛られる事が
囚われの身になっている様な感覚を覚える事から

大人に成長しても明確な目的を持てず、逃れられない脱出ゲームをやり続けて
見つからない出口を探し続ける人生を送る主人公の様な人物を輩出する


アメリカ社会の教育の在り方についての問題を
寓話的に描いている様にも取れますし


親からしてみれば、幾つになっても子供は子供で
ともすれば、つい自分の安心感を満足させる為に

子供に意見を求めず大人の論理で一方的に与えて行き、
失敗から学び成長する機会を潰し 必要以上に手を掛けてしまう心情に対して

子供が単身危険なジャングルに放り出され囚われの身になる事で
自力で生き延びる術を学び

猛獣や様々な危険から身を守りながら
生きる逞しさを身に付けて生還するという、

宮崎駿 監督作『千と千尋の神隠し』にも通じる
子供の自立心と生命力が描かれる作品でもあるので

子供向け作品でありながら 子供だましでは無い、
子供も親も愉しみながら鑑賞し、最後は共に考え語らい合える

奥の深い側面のある作品でもあります



■ 日々の業務に追われて、目的も理由も分からないまま、仕事に囚われながら

出口を求めてささやかな心の開放を、
手のひらサイズのイベントに癒やしを求める様な、

ゆとりの無い息苦しい世の中であるからこそ

時代を越え、夢見る愉しさを教えてくれる、冒険心を思い出させてくれる
そんなゲームの世界を描いた映画だと思いました☆


【スピルバーグが認めた映像作家】
監督のジョー・ジョンストンは 元はジョージ・ルーカス主催の特撮会社ILMで
(77)『スター・ウォーズ』のエフェクツ・イラストレーターを務め

(84)『インディー・ジョーンズ魔宮の伝説』では
アカデミー特殊効果賞を受賞した VFXアーティストで

大ヒット作 (89)『ミクロキッズ』から映画の演出を始め
現在『ジュラシックパークIV』の準備中という

これまでも奇想天外なアイデアに満ちた内容の
スケールの大きな娯楽作品を幾つも成功させて来た

特撮畑出身のスピールバーグも認める映像作家です


ジョンストン監督の作風は、
(91)『ロケッティア』では 飛行装置で空を飛ぶヒーロの活躍を描き

(99)『遠い空の向こうに』では、大空を夢見るNASA技術者の少年時代を描き
(01)『ジュラシックパークIII』では、空飛ぶ恐竜プテラノドンを描き

と言った様に、「空を飛ぶ」 描写に拘りを持った印象があります

スター・ウォーズシリーズで、様々な飛行物を扱ってきた実績から
映像的浮遊体験を実写化する場面で ずば抜けた才能を発揮し

本作でも 浮遊するゲームキャラクターがゲームボードに吸い込まれて行く
未曾有のスペクタクル映像に、その手腕を観る事が出来ます


映像ばかりではなく、『遠い空の向こうに』の主人公達の様な

何処か遠くの世界へ心の翼を拡げる様な
大きな夢を持つ人物を瑞々しく描く演出にも長け

本作の主人公アランの様な、少年の様な心を持った大人でも
実存感のある魅力的なキャラクターに描いて、作品に躍動感を加えています


■ クリス・ヴァン・オールズバーグの元々の原作には 実はアランは登場しておらず
幼い姉弟が登場する絵本として出版されたものでしたが

映画版を撮るにあたって、原作の絵本の世界をさらに拡げて再構築し
新たな世界感を映像化出来たのも

スケールの大きな夢の様な世界を、内面からも外面からも描く事が出来る
ジョンストン監督の 優れたバランス感覚による所が大きい様に思われます☆



因みに、本作の原作者の続編的作品 (05)『ザスーラ』も映画化されましたが

コチラは『アイアンマン』シリーズのジョン・ファヴロー監督作らしく無い
あまりテンポの良く無い作品に仕上がっておりますw



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『スピルバーグの「フック」などは
ロビン・ウィリアムズの存在があったから
実現した様な映画でしたね☆』

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最終更新日  2014年08月30日 08時50分05秒
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Re:【追悼ロビン・ウィリアムズ】 『ジュマンジ』 夢見る愉しさが込められた、癒しの娯楽作(08/30)   ごまめ5824 さん
こんにちは ^o^)/

ん~、残念ながら「グッドモーニング・ベトナム」
しか観たことがありません。
あ、そうか「ナイトミュージアム」にも出てましたね。
自殺説もありますがどうなんでしょう?

ところで、僕は「ビル・マーレイ」と間違ったことがあるんですけど…
似てません? ^^;
(2014年08月30日 17時34分13秒)

Re[1]:【追悼ロビン・ウィリアムズ】 『ジュマンジ』 夢見る愉しさが込められた、癒しの娯楽作(08/30)   Voyager6434 さん
ごまめ5824さん
>こんにちは ^o^)/

>ん~、残念ながら「グッドモーニング・ベトナム」
>しか観たことがありません。
>あ、そうか「ナイトミュージアム」にも出てましたね。
>自殺説もありますがどうなんでしょう?

>ところで、僕は「ビル・マーレイ」と間違ったことがあるんですけど…
>似てません? ^^;


こんばんは☆

話題作に色々出ていた方ですので、
他にも眼にしている作品があるかもしれませんね(・∀・)

そう言えば、これから公開のナイトミュージアム3にも出演していたそうで
どうもそれが遺作になるみたいですね。。。

デビュー前からアル中だったとか、ひどいうつ病を患っていたとか
アルツハイマーだったとか、色々言われてましたので

それらが原因となった自殺なのではという話もありますね(゜_゜)


そう言えば、ビル・マーレイもロビン・ウィリアムズとポジションが似ていた
俳優でしたよね~ 間違っても無理は無いですw

(2014年08月30日 19時45分45秒)

Re:【追悼ロビン・ウィリアムズ】 『ジュマンジ』 夢見る愉しさが込められた、癒しの娯楽作(08/30)   子午線001 さん
こんばんは。
だいぶ涼しさが出て来ましたね。
Voyagerさんはたくさんの映画見られて覚えてるのは凄いと思います。
私は「ジュマンジ」をまだ見た事無かったです。確かゲームの中に入って冒険する話だったと記憶しています。
ロビン・ウィリアムスは「ミセスダウト」の写真が先ず浮かびますが…これも観て無かったです。

赤い鼻のも観てないし…いろいろ出ていたのは覚えてますが、「ジュマンジ」を今度ビデオ店で探してみますね(^-^) (2014年09月04日 22時30分08秒)

Re[1]:【追悼ロビン・ウィリアムズ】 『ジュマンジ』 夢見る愉しさが込められた、癒しの娯楽作(08/30)   Voyager6434 さん
子午線001さん
>こんばんは。
>だいぶ涼しさが出て来ましたね。
>Voyagerさんはたくさんの映画見られて覚えてるのは凄いと思います。
>私は「ジュマンジ」をまだ見た事無かったです。確かゲームの中に入って冒険する話だったと記憶しています。
>ロビン・ウィリアムスは「ミセスダウト」の写真が先ず浮かびますが…これも観て無かったです。

>赤い鼻のも観てないし…いろいろ出ていたのは覚えてますが、「ジュマンジ」を今度ビデオ店で探してみますね(^-^)


こんにちは☆

例年通りならこの時期はまだまだ暑い日が続いているはずなのですが
夏本番が記録的な猛暑を記録した分、夏が終わるのも早かったのでしょうかw

赤い鼻は「パッチアダムス」でしたが、こちらも共演した
フィリップ・シーモア・ホフマンが最近死去されてます

共に惜しい方々を亡くして、残念に思います。。。

(2014年09月05日 11時08分54秒)

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