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カテゴリ:勤
人は時として、心を鬼にしなければならない…
今ひとつ働きぶりに精彩さを欠くスタッフに対して、社長直々から“雇用を続けるのか、辞めさせるのか進退を決めろ”と言われていた 勤務態度は至って真面目なのだが、控えめな性格ゆえに表立って仕事しようとせず、裏へ裏へ回ろうとする 要は、自分をアピールするのがうまくないのだ 当然、周りのスタッフからは少々浮いた存在になってしまった なんとか仕事を続けさせる為に少々厳しくはしたが、“仕事とはどういうものか”指導したつもりだったのだが… ある日、そのスタッフが決定的なミスを犯してしまい、それが引き金となって辞めさせることとなった クビを言い渡すのは、自分の役目である 幾度か経験しても、クビを言い渡す時はその度に嫌な思いだけが残る スタッフを呼ぶと、本人も薄々気づいていたのか、あっさりと承諾して去っていった 彼にとって、ここで培ったものは何だったのだろうか… 覇気の無い後姿を見てそう思った 別のスタッフから相談を受けた 給与が少なくて生活していけないから辞めたいという 要は、辞めることを引き合いに出し、給料を上げてくれと言ってきているのである なんとも浅はかな考えである そんなスタッフに対して自分は、 『辞めたければ辞めなさい』 と言い放つのであった それから、そのスタッフは不貞腐れながらも仕事は続けている いくら上に立つ立場だからといって、出来ることと出来ないことがある 皆が皆我がままを言っていたら成立はしない そこのところを理解してほしい 皆の御用聞きの上司ではないのだ “どいつもこいつも好き勝手な事言いやがって!” 会社からは突付かれ、下からも突き上げられ、中間管理職は辛いぜよ だからこそ、どちらの立場からモノを言うでなく、自分の言葉として発言をする 言っている事が正しいことであれば受け入れ、間違っていると思えば容赦なく切り捨てる 情を捨てた言葉に、時として胸が痛むときもあるが、感情に左右されていては管理職は勤まらない その賜物として、どちらかといえば温厚な性格と自分では自負していたが、いつの頃からか、周囲からはクールと呼ばれるようになっていた 自分でも、人を冷めた目で見るようになったなと思うぐらいである 【非情】 人間らしい感情をもたないこと 感情に左右されないこと 【無情】 慈しむ心がないこと 思いやりがないこと 【薄情】 人情に薄いこと (辞書調べ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年11月08日 19時23分35秒
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