|
カテゴリ:薦
ギリシャ神話では、愛と美の女神アフロディーナが、海面に漂う海の泡から誕生した時に、身体から払い落とされた水滴が海に沈み、美しい真珠になったと言われている
真珠のその神秘的で無垢な美しさは、美と幸運の宝石として、今もなお世界中の人々を魅了し続けている (真珠缶の説明文より抜粋) 雑貨屋の商品棚にポツンと1つだけ置かれていた薄っぺらい缶詰 手にとると、それは真珠の缶詰だった!! 商品名は『真珠缶 真珠採集キット』と書かれている 薄茶色に濁った水のなかに、平べったい貝が1枚入ってる 値段が398円と手頃な価格だったので、興味本位で最後の一缶を購入した 月日は流れ、購入してから1ヶ月ちかくが経った 日にちを置けば少しは真珠は大きくなっているかな?と、海の中にいるような疑似体験をさせる為に、缶を揺らせ続けて1ヶ月… もうそろそろいいかな?と、意を決して、プルトップ缶の蓋を引き上げた 蒸留水と医薬用のアルコールの中に貝は浸かっていたせいか、蓋を開けるとアルコール臭が漂った 貝を取り出し、水で洗い流してから、付属品の薄っぺらいヘラ?で真珠の採集にいざ取り掛かる が、薄っぺらい貝は見かけによらず固く口を閉ざし、どこにヘラを差込んでいいのいかわからない そうこうしているうちに、貝は薄いので、端からどんどん欠けてきてしまった “いっその事、このまま手で割ってしまおうか” そんな乱暴なマネしたらあかん! 貝の中の真珠に万が一のことがあったら台無しやないかっ! と、手探りで貝の口にヘラを差込んでいると、手ごたえがあり、ようやく口が開いてきた !!!!! 中に入っていたのは、貝の身である 貝から真珠を取り出すのは生まれて初めてなので、ちょっと衝撃的であった “この貝食べれるの?” って、消毒液に浸かっていたんだから食べられないか それ以前に、自分は貝類は苦手で全く食べないんだけど… ヌルッとした貝を手で弄ると、中から真珠がお目見えした 缶の蓋には、真珠の色が持つ意味のようなものが書かれていた 【ホワイト…健康】【クリーム…幸福】【ピンク…恋愛】【パープル…学問】【ブラック…財産】 いったい何色の真珠だろうか? もうこの際、高望みはしないで、綺麗な真珠が出てきてくれればいいか ようやく手にした真珠は、綺麗なサーモンピンク色をしていた 楕円形の形をした真珠で、ところどころ凸凹していて傷はあるものの、その輝きは紛れも無くまさに真珠そのものであった 大きさは5mm珠といったところだろうか 宝石は冷たく固いイメージがあるが、真珠は色味が持つ力のせいだろうか、見ていると暖かみを感じてくるから不思議である ところで、この真珠の正体は? 海で育つアコヤ貝などから採れる真珠を本真珠と言い、湖や川など淡水で育つイケチョウガイなどから採取されたものを淡水パールと呼ぶ 淡水パールは、比較的楕円の形をしたものが多いそうなので、自分が見る限りでは、この真珠はどうやら淡水パールのようである 真珠としての価値は低いだろうが、自分の手で取り出したとなるとその想いは格別で、高級な真珠にも勝るとも劣らない いつまでも、その優雅な美しさに見惚れているのであった…… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年02月17日 18時48分48秒
[薦] カテゴリの最新記事
|