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あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

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2007年10月05日
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カテゴリ:
放浪画家~山下清展
芸術の秋ということで、東京・上野の森美術館で催されている『時代を歩いた放浪画家~山下清展』
金曜日は夜20時まで開館しているとのことなので、仕事を終えると上野へと向かった

山下清と聞いてすぐに思い浮かぶのは、故・芦屋雁之助氏が山下清氏を演じた、ドラマ『裸の大将』
大きなリュックを背負い、ランニングシャツに短パンという出で立ちで、全国を放浪し、旅先でちぎり絵を製作する
テレビドラマで得た、その程度の知識しかない
一体、実際の山下清氏はどんな人物だったのか
興味を抱いて、拝見した

山下氏は、3歳の頃、重い消化不良になり一命は取りとめたものの後遺症で軽い言語障害、知的障害を患ってしまう
展示物は、山下氏が施設でちぎり絵を始めたという昭和10年初めの作品から展示されていた
はじめは、蝶や蜂といった昆虫をモチーフにしたものばかりで、子供の頃の作品なので、お世辞にも上手な作品とはいえないが、それからは学園での日常生活の1コマを切り取った作品を手がけるようになり、僅か1年程しか経たないうちに、その技術は格段の進歩を遂げる
そして、年月を経て、作品の勢いは留まることを知らず、花や風景といったものを手がけるようになり、ちぎり絵の技術も確実に進化していく

それぞれの作品を、一つ一つ丁寧に食い入るように見て回る
細かく千切られた色紙が丁寧にひとつひとつ貼られていて、独特の世界観を生み出している
この一つ一つの色紙を実際に山下氏が貼り合わせていったのかと思うと、作者をとても身近に感じる
芸術家というのは、どこか自分とは違う世界の人のような気がしてならないのだが、山下氏には、不思議とそういったものは感じず、親近感というか、馴染みやすいなにかを感じていた
それは、ちぎり絵を用いた温かみのある作風なのか、山下氏が醸し出す人柄なのかはわからない
芸術作品ではあるのだが、それは決して敷居が高いものでなく、肩が凝ったり身構えるものでなく、自然にその世界に溶け込めるような、そんな柔らかな空間が広がっていた

ちぎり絵は勿論のこと、陶芸、ペン画、油彩など実に多彩な作品が展示されている
ペン画は、無数の点で作品が描かれていて、ちぎり絵に通ずるものを感じた
また、数少ない油彩の作品だが、これは筆を使うのではなく、チューブから直接色を出して、キャンバスに色をのせていったという
それらの作品はどれもが緻密でとても細かく、さぞかし一つの作品を仕上げるのに時間が掛かったのでは?と推測される
とてもではないが、根気がなければできない

沢山の作品とともに、山下氏の直筆の日記や、放浪に出る際に背負っていたというリュックサック、着物、パスポートなど、貴重な品も展示されていた
そのなかで、山下氏が書いたという日記にじっくり目を通した
セピア色の紙に書かれた山下氏が書く文章には、句読点が一切無い
本人曰く、人が話す時はカギカッコ(「」)や句読点は口に出して言わないから、文章を書くときも自分は書かないんだとか
う~ん、奥が深いです
という事で、縦書きにされた文章は紙一面にビッシリと埋まっているので、とても読みづらい
文章が途切れることがないので、息つく暇がないのだ
目を凝らして読んでみると、誰々がメンコで遊んでいただのと、実にありふれた日常のことが綴られていた

それから、山下清氏をモデルにしたドラマ『裸の大将』では、放浪先で作品を手がけているのだが、実際の山下氏は放浪先で作品に取り掛かる事はなく、放浪から戻ってくると、驚異的な記憶力で作品を仕上げていったんだとか
ほんの掻い摘んで得た上辺だけの知識ではあるが、色々と目から鱗でした

作品が制作されてから40~70年もの歳月が経っているせいか、紙や作品は色褪せ、作品を間近にしてみると、紙にシワが寄っていたり、千切った色紙が剥がれていたりと、だいぶ痛んでいるのが見てとれる
物資の調達が困難だった時代ゆえに、画用紙など粗悪品を使っているがためだという
そんな作品を守るべく、山下氏の作品の修復を試みる活動が進められており、修復が済んだ数点の作品が展示されていて、それらは山下氏の作風を損なうことなく、色鮮やかに現代に蘇っていた
ぜひ今後も修復の活動を続けていただき、山下氏の作品を後世に伝えていっていただきたい

1時間弱もあれば、十分見て回れるかと思ったが、一つ一つの作品を近くからと遠くからと、じっくり見て回るので正直言って時間が足りなかった
まだまだじっくりと作品を眺めていたかったのだが、閉館時間となってしまい、後ろ髪をひかれる思いで美術館を後にした

山下清氏が意識が無くなる日の夕食時に言った言葉
『今年はどこの花火大会を見に行こうかな』
これが最後の言葉だったという
山下氏は花火をこよなく愛し、花火を題材にした作品もいくつか手がけている
享年49歳
その早すぎる死は、残念でならない


上野の森美術館
【時代を歩いた放浪画家~山下清展】
平成19年9月21日(金)~10月9日(火)まで







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最終更新日  2009年09月19日 10時16分18秒
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