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あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

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2008年02月23日
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蝋梅園がある秩父・宝登山の最寄り駅、長瀞駅に降り立った
今日は土曜日ということもあって、さぞかし賑わっているかと思いきや、乗降客も少なく実に閑散としたものだった
やはり、蝋梅の見頃のピークは過ぎてしまったのだろうか?
駅から宝登山に登る為のロープウェイ乗り場までは歩いて約15分程度
緩やかな坂を、ゆっくりとあがっていく
駅から歩いてくる途中、殆どと言っていいほど人影を見なかったので、いつもは待たされているロープウェイも今日は並ばずに乗れるかな?と思いきや、乗り場に着いてみると、ロープウェイを乗るための順番待ちの列ができていた
それでも、花の最盛期の時には1時間以上待たされたものが、今日は20分足らず待っただけで乗ることができた
定員いっぱいいっぱいの50人のお客さんを乗せて、ロープウェイは一路蝋梅が咲く宝登山山頂へ…

宝登山・蝋梅園
初めて宝登山に蝋梅を見に来たのは二年前のこと
蝋梅独特の甘い芳香が好きで、関東では宝登山が蝋梅の名所ということを知り、訪れたのがきっかけ
それに、山の名前が“宝登山(ほどさん)”というのも、まるで宝の山を登るみたいで、縁起が良いような気がして、それからは毎年花の時期になると足を運んでいる
蝋梅が咲く時期だけの、年に1回しかここは訪れないのだが、山頂の駅に降り立ち、馴染みある風景に出迎えられると、故郷に帰ってきたような安堵感を抱くとともに、もう1年経ったんだ…という時の流れの早さを感じずにはいられなかった

花かほる蝋梅宝登山の山頂付近に広がる蝋梅園に足を踏み入れると、早速甘い芳香に包まれた
樹の傍に寄るだけでも香りを感じることはできるが、それだけでは飽き足らず、花に顔を寄せた
花びらが蝋細工のように光沢があることから蝋梅と呼ばれているように、薄く透き通った花びらに太陽の日差しが当たり、花は眩いくらいに輝いてみえる
目を瞑り、蝋梅の香りをいっぱいに吸い込む
背には春を思わせるような暖かな日差しを一身に浴び、のんびりと時を過ごす
心配していた花の開花の状況も、若干花びらに痛みは見られるものの、丁度満開を迎えている頃だったが、園内はさほど人影がないので、気兼ねすることなくゆっくりと回ることができ、十分に楽しむことができた
あぁ~それにしても、なんて気持ちがいいんだろう
空を見上げれば、青い空に気持ちよさそうに白い雲が浮かんでいる
燦燦と降り注ぐ太陽の日差しは、身体も気持ちも温めてくれる
遠路遥々来てよかった…

蝋梅と秩父連山  太陽の下で…
まったりした気分で散策していたときだった
突如、遠くの方から“ゴォーッ”と風の唸るような音が聞こえたかと思ったら、もの凄い勢いの風が山肌に晒されている砂を巻き上げて吹き抜けた
髪は乱れ、全身は砂埃まみれ
ほんの一時の出来事なのだろうと、特に気にも留めず、蝋梅見物を続けた
山頂に近いところで蝋梅を見物していると、さきほど聞いた風の唸る音が、山の向こうから再び聞こえた
すると、またしても強い風が吹きつけてきた
その風は蝋梅の甘い芳香を蹴散らかし、砂や落ち葉などを巻き込んで自分に襲い掛かってくる
あまりにも強い風なので、風に身体の正面を向けることができず、風が吹き止むまでは背を向けて待機することしかできない
他の見物客の方も、風に慄きながらもなす術がないようで、身体を強張らせてジッとしている
今日は風が強いのだろうか?
それとも、たまたま強い風が吹いただけだろうか?
見晴らしのいいところで眺望を眺めていると、空の一角が灰色の雲に覆われていた
その方角から、またしても不気味な唸る風の声が…
なんだか今日はおかしい
そう思ったのもつかの間、ふたたび強い風が吹きつけた
今、自分が立っているところは、山頂に程近い山道で、お飾り程度の手摺りしかないところ
自分の身体をも揺さぶるような風に体当たりされ、足下は掬われ、恐怖すら感じる
必死に大地に足を踏ん張り、土が舞い上がる黄色い世界のなか空を見上げると、いつの間にか灰色の雲は空全体を覆いつくそうとしていた
ほんの数分前まで気持ちが良いほどの青空が広がっていた空とは思えないほどの変貌振りだった
それからというものの、まるで山の神の逆鱗にでも触れたかのように風は吹き荒れ、鬱蒼と茂る樹木たちは右に左にとその大きな枝をしならせ、土が舞い上がり、落ち葉は踊り狂う
そんななか、人々は身を縮めて逃げるようにして山を降りていく
それは、さながらパニック映画でも見ているような光景

梅の花山頂に上がってきてから、さほど時間が経っていないところでの突然の風の手荒い歓迎
まだ蝋梅を楽しみたいところだったが、断念せざるを得ない
人々はそのまま下山するようだったが、折角ここまで来たのだからと、自分はちかくにある梅園の方に足を向けた
ここなら土は剥き出しになっていないので、風が吹いても土埃に塗れることはないからだ
紅白の梅は勿論のこと、枝垂れ梅など、数多くの梅がある梅園は、まだ殆どのものが開花していなかったが、それでも、ちらほらと花を咲かせているものもある
梅の花に顔を寄せて香りを楽しんでいると、頬に冷たいものを感じた
雨?
いや、雪だ!

あぁ…今日はなんて天気なんだろう
それでも、はじめのうちはちらちらと舞っている程度だったので、雪が舞うなかでの梅見物も風流があっていいんじゃない?なんて思っていたのだが、次第に雪の降り方は強さを増して本格的になってきた
デジカメを持つ手は寒さで悴んで感覚を失いはじめ、自分が身にまとう衣服は雪で覆われてきていた
辺りを見回しても、こんな雪降るなか花を見物している人間など一人としていない
残念だけれど、もう帰ろう…

ロープウェイ乗り場に戻ってきてみて我が目を疑った
なんと、突然の天候の変化で皆も帰ろうと思ったのか、下山する為に乗るロープウェイを待つ人々の長蛇の列ができていたのである
その列は駅舎の建物からはみ出て、雪降る外にまで続いている
とにもかくにも列に並んではみたものの、何も覆うものがないところで並んでいるので、自分の身体に雪は降り続ける
しかも雪だけならまだしも、冷たい風が吹きつけ、容赦なく自分の体温を奪っていく
ロープウェイを待つ列もなかなか進まず、ただただ雪を憎憎しい眼で見つめることしか、今の自分にはできない
山の天気は変わりやすいというが、こうも変わるとは思いもしなかった
ほんの1時間まえに到着した時とは雲泥の差である
空一面灰色に覆われた空からは、粒の大きな雪が次々と落ちてきて、次第に辺りの景色は雪化粧が施されていった

そして誰もいなくなった
なかなか進まないロープウェイ乗車待ちの列…
降り続ける雪…
その時、自分のなかで何かが弾けた
降りしきる雪のせいか、殆ど花の見物をしている人は居ないといっていい
どうせ長い間待たされるのなら、雪のなか、誰もいない園内を散策したい
そう思い立つと、自然と自分の足は雪の中へと向かっていた
降り始めてからそれほど時間が経っていないというのに、辺りはすっかり雪で覆われていた
眼下に望むことができた秩父の町並みも、今やすっかり灰の闇に覆われ、さながら雲上の世界に取り残された感である
梅や蝋梅たちも、雪に覆われてしまい、花を愛でることすらできない
う~ん、それにしても寒い
まさかこんな目に遭うんだったら、フードのついているコートを着てくるんだった
雪は容赦なく自分の身体に降り続ける
首に捲いているマフラーでも頭に捲く?
いやいや、そんなことしたら怪しまれるでしょ
その前に、こんな吹雪いているなか、ひとり歩いていること自体が怪しいか
しばらく雪のなかをまるで彷徨うかのように散策していたが、さすがに限界を感じてきたので、ロープウェイ乗り場に戻った

えぇ~!?
まだ並んでるの?
だいぶ時間は経ったはずなのに、ロープウェイを待つ列は相変わらずだった
が、もう雪のなかを駆け回る元気はないので、おとなしく列の後ろに並んだ
髪も衣服もグショグショ
のんびり過ごそうと思ったのに、とんだ休日になったもんだ
あれっ?
なんか雪の降り方だいぶ弱まってきた?
見ると、遠くの空は青空を垣間見ることができる
という事は、天気は回復の兆しにあるのかな?
すると、またしても自分のなかで何かが弾けた
まだロープウェイは暫く待たされるみたいだし、もう少し散策しよう
またしても順番待ちの列から抜け出ると、園内を散策した
雪と紅梅雪もすっかり止み、うっすらとではあるが太陽も顔を覗かせてくれた
花々には、うっすらと雪が積もり、それはさながら綿帽子を被っているような愛嬌を感じる
青い空の下での花見物、そして雪景色、まさか同じ日のしかも短時間で異なる風景が楽しめるとは思いもしなかった

春の嵐
それとも冬の嵐だったのか
風に吹かれ、雪に降られ、なんだか踏んだり蹴ったりの蝋梅見物となったが、ある意味思い出に残る一日となった
十分満喫したから、もう帰ろう
最後に振り返ると、園内の雪は殆ど解けてなくなっていた
今さっきまで目の前に広がっていた光景はなんだったのだろうか?
夢か?幻か?
なんだか悪い夢でも見せられたような気分
で、蝋梅園を後にした







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最終更新日  2008年02月27日 07時01分48秒
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