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カテゴリ:騒
大きな劇場
今日は舞台初日 その公演に、自分は出演者のひとりとして舞台に立っていた 作品は、お笑いの要素をふんだんに散りばめた喜劇の時代劇 自分の役どころは、長い髪を颯爽となびかせる若侍 いわゆる二枚目ってヤツだ 舞台に立つと、眩しいスポットライトが自分の身体を包み込む その眩しさの向こうには、大勢のお客さんで埋まっている客席が見えた まだまだぎこちない自分の演技 けれども、周りの役者さんの助けもあり、なんとかうまく立ち回ることができた 客席からは終始笑い声が絶えず、大盛況のまま幕は下りたのであった… そして、夜公演 まもなく本番というところ 自分は舞台袖でスタンバイしていた ところがだ、突然セリフが全く浮かんでこなくなってしまった 昼間はなんとか滞りなくできたのに、今はまったく思い出せない どうしたことか、頭の中は真っ白… 慌てて台本を借りて読むが、間もなく開演というところで、たくさんあるセリフを全部叩き込めるわけがない “どうしよう…” まるで記憶がすっぽり抜けてしまったかのように、何一つ言葉が出てこない 焦りと緊張で押し潰されそうになる 動悸は激しくなり、額には嫌な汗が浮かんでいた “うわぁぁぁ~!!” 声にもならない声が、自分の身体のなかで木霊している 開演を告げる音楽… それは、今の自分にとっては死刑宣告を言い渡されたほどの、酷な旋律に聞こえた “ダメだ…” 絶体絶命のピンチ!! と、そこで目が覚めた !!!!! そう、夢を見ていたのである なんだ、夢か… それにしても、まるでその世界に生きていたかのような、リアルな夢だったなァ お芝居が好きで、よく舞台を観にいくから、そんな夢を見たのかな? それとも、自分の憧れが夢となったか? 自分は若かりし頃、舞台好きが講じて、役者になりたい!と、一時期夢を見ていたことがあるのだ 結局は夢は夢のままに終わったけれど、こうして夢のなかでも夢が叶えられることができたのなら、ちょっとは救われたかな セリフを忘れて、かなり追いつめられてたけれどね 次役者になった夢を見るときがあれば、その時は完璧にセリフが言えますように… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年06月08日 18時47分47秒
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