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カテゴリ:舞
今日は、ちょっと変わったタイトルの舞台を観劇
『ガス人間第1号』 ガス中毒による連続自殺事件 命を絶った4人には共通点があった 謎に包まれた怪事件を追う刑事と、その恋人の週刊誌記者は、ある一人の女性歌手が事件に関与していると睨むが… 半世紀の時を越えて甦る、日本SF映画史上不朽の名作! 決して結ばれない それでもあなたを愛している― (公演チラシより) 「ガス人間第1号」は、三橋達也氏、八千草薫氏、土屋嘉男氏らの出演で1960年に東宝特撮映画として公開された 「ゴジラ」と並んで空想科学特撮映画の最高峰とされている作品を、今回は舞台化 元となっている作品を知らない自分は、物語の想像がまったくつかないタイトル、特撮映画をどうやって舞台化するのか、楽しみにしていた 率直な感想としては、なかなか面白い作品に仕上がっていた ガス人間という不気味な存在にもかかわらず、おどろおどろしさが舞台から伝わってこなかったのが少々物足りなかったが、ガス人間という異質な人間の魅せ方はうまく出来ていたと思う 特に刑事を襲うシーンなどは、どういうからくりなんだろう?と興味津々 普通の若者がなぜガス人間になってしまったのか? 一応納得のいく説明付けはされるものの、その背景が十分に描かれていないために、ガス人間として生きる男のドラマ性がなんとも薄い ガス人間と女性歌手との関係性も、しっかり掘り下げられていたら、より深い作品に仕上がっていたように思う とはいえ、破滅的なラストへと向かうあたりはボルテージも上がり、愛と哀しみに包まれた最後のシーンでは涙が静かに頬を伝った と、静かな余韻に浸っているのも束の間、物語はそこでは終わらない 最後の最後に用意されていたどんでん返し その事実を告げられたとき、恐怖で身震いを覚えた 衝撃のラスト! これから一体どうなるんだ!? こんな時、ドラマだと危機一髪というところで助けが入るんだけど… と思ったら、思わせぶりなところで幕は下りてしまった さっきまでの悲しみを打ち消すかのごとく、残ったのは後味の悪さだけ けれどもこの結末の捻り方、なかなか秀逸で自分的には好き シアタークリエ10月公演 『ガス人間第1号』 10月3日(土)~31日(土)まで 出演/橋本(ガス人間)…高橋一生/藤田千代…中村中/岡本賢治…伊原剛志/甲野京子…中山エミリ/久子…水野久美/盲目の老人…三谷昇/紋太…後藤ひろひと/田宮…山里亮太 ほか お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年11月21日 17時33分14秒
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