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カテゴリ:舞
秋も深まり、銀杏並木のスポットとして有名な神宮外苑は、大勢の人で賑わっていた
散ってしまった銀杏の葉に埋めつくされた歩道は、まるで黄金色の絨毯のよう その道を一歩一歩踏みしめ向かったのは、神宮にある日本青年館 宝塚歌劇を観劇する為である 宝塚の公演が行われる東京の劇場と言えば、有楽町にある東京宝塚劇場が一般的だが、若手スター等が主役として公演を張る場合、一回り小さな劇場でおこなわれる 日本青年館大ホールは、度々宝塚の公演が行われている場所なのだ 今日観劇するのは、宝塚歌劇雪組公演・バウ人情噺『雪景色』 吹く風に流され惑う雪模様 心に積もる小噺三つ (公演ポスターより) 今回の作品は、オムニバス・ロマンとして三つの作品で構成されている 第一幕は『愛ふたつ』 上方落語「小間物屋小四郎」をベースに、一つの勘違いから始まる抱腹絶倒の人情喜劇 第二幕は『花かんざし』 愛する人のために、自己を犠牲にしてまでも生きようとする若者の姿を描いた心温まる人情劇 第三幕は『夢のなごり』 同じ女性を愛してしまった平家の落人兄弟の苦悩を描く舞踊劇 一幕目の『愛ふたつ』 果たして、落語と宝塚は合うのか? と思いながら観劇したのだが、これが意外や意外 上方独特の言葉遣いをモノに出来ていないのか、演者たちのセリフにやや不慣れな印象を受けたが、落語をベースにしているだけあって、話がしっかりとしていて、とても楽しめた まったく先の読めない展開に、意外な結末… ヤラレタ! 見事にオチ決まってます あぁ…そうか! これ、落語だもんね いやいや、面白かった! 落語の世界を舞台化するの、いいね ただ、これをわざわざ宝塚でやる意味があるのかどうかと考えたら、ちょっと疑問に思うところだけど… 二幕目の『花かんざし』 人が人を思いやる気持ち… 優しさと温かさに満ち溢れた作品ではあるのだが、一幕目が喜劇で勢いに乗っていただけに、作品の世界観にちょっと堅苦しさのようなものを覚えた 高揚していたムードが、ここで削がれてしまった 三幕目の『夢のなごり』 舞踊劇と謳っているのだが、歴史に疎い自分としては物語の設定が全く解らず、消化不良のまま終わった 今回の作品で主演を張ったのは、雪組の若手男役、早霧せいな氏と沙央くらま氏の二人 若手と云いつつも、舞台映えはするし、見ていて頼もしかった 通常の組公演とは違い、若手で編成された公演メンバー そんななかで、専科から特別出演した汝鳥伶氏、雪組組長の飛鳥裕氏などベテラン勢がしっかりと脇を固め、存在感を示していた 自分的には一幕目の作品が良かっただけに、作品が変わる度に従い、どんどん尻すぼみしていった感じ 3作品ともカラーが違うので、色々な面を垣間見ることができたという点では良かったけれど… まだまだ冬の訪れには早いけれど、宝塚の「雪景色」楽しみました 宝塚歌劇雪組公演 バウ人情噺 『雪景色』 日本青年館大ホール 12月4日(金)~10日(木)まで 出演/早霧せいな/沙央くらま/舞羽美海 ほか お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月12日 08時55分54秒
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