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2012.10.29
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私はたいしたことのない作家ですが、それでもごくまれにファンレターを頂きます。

編集部からゲラ(著者校正原稿)や契約書、あるいは増刷のときの見本誌に同封されて送られてくるのですが、ファンレターはすべて開封済みです。

これは編集者が、おかしなものが入ってないか、悪意あるものではないか(カミソリ入りとか呪いの手紙とかチェーンメールとか)チェックしてから、作家に渡すからです。

いろんな社で仕事をしましたが、ファンレターの開封はどの社も同じでした。

正直、カミソリ入りの手紙なんか受け取ったら怖いので、編集者の手紙のチェックはほんとうにありがたいです。

唯一、例外があって、ファンレターが年賀はがきで来たのですが、それが悪口の手紙でした。

「荷物、ついた?」編集者が電話をかけてきました。私は抗議しました。

「こういうファンレターは、作家に送らないで、編集部で処分してください」

「うん。僕もどうしようか悩んだんだけど、この年賀はがき、当たってるんだよね」

「えぇぇー!?」末等の切手シートが当たっていました。

「やっぱりイヤだったかな? ゲラと一緒に送り返してくれたらこっち(編集部)でシュレッダーにかけるけど」

「いいえ、この年賀はがき、ありがたく頂きます」
作家には運も大事。まして年初から運が良いというのは、一年間いいことが起こりそうでうれしいのです。

当たりクジだと知ったとたんに、いやだったはがきが、ツンデレ美少女のラブレターに変身しました。

編集者ってあちこち気を遣うんだなぁ、と感心した出来事でした。

編集者って調整能力に長けていないとつとまらないんでしょうね。編集者のすごい仕事ぶりを垣間見るたび、ありがたいなぁと思います。





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Last updated  2012.10.29 22:25:55



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