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カテゴリ:会社経営のこと
昨日、塩ビリサイクルで知られるコベルコ・ビニループ・イーストの
特別清算開始決定が報道されました。 (以下、帝国データバンク「大型倒産速報」より引用) 2009/04/20(月) 塩ビ系廃棄物のリサイクル事業 株式会社コベルコ・ビニループ・イースト 特別清算開始決定受ける 負債46億円 TDB企業コード:984087686 「東京」 (株)コベルコ・ビニループ・イースト(資本金4億9800万円、品川区北品川5-9-12、代表清算人入澤武久弁護士)は、3月19日に東京地裁へ特別清算を申請し、4月7日に特別清算開始決定を受けた。 当社は、2004年(平成16年)1月に大証2部上場の(株)神鋼環境ソリューションとベルギーの塩化ビニール製造メーカー、ソルベイ社の日本法人による共同出資で、塩ビ系廃棄物のリサイクル事業を目的に設立され、神鋼環境ソリューションの連結子会社となっていた。2006年4月には国内初となるポリ塩化ビニール樹脂を再生するマテリアル工場が竣工、同年5月から使用済み農業用ビニールシートや電線被覆材の回収、再生、販売を手がけ、2008年3月期には年売上高約2億7700万円を計上していた。 しかし、廃塩ビ原料回収を巡る環境は、農業用が作付面積の減少や農業用ポリエチレンへの素材転換など排出状況の構造的変化が進んでいることに加え、銅価格の高騰に伴い廃電線は中国への輸出が拡大。このため、思うような回収ができず低操業を余儀なくされ、赤字決算が続くなど厳しい運営を強いられていた。こうしたなか、塩ビ系廃棄物の回収マーケットの改善が見込めず、収益確保が難しいことから、ソルベイ社との協議の結果、事業継続は困難と判断し、3月9日開催の株主総会で解散を決議していた。 負債は約46億円。 (ここまで引用) 私は、3年前の日記に塩ビリサイクルシステム「ビニループ」の衝撃。と題して コベルコ・ビニループ・イーストについて記事を書きました。 正直、ビニループは塩ビを使わないことを良しとする私には 大きな衝撃でした。 また、ビニループは塩ビリサイクル業界期待の星でした。 千葉工場には、「千葉県西・中央地域におけるエコタウンプラン」の 中核事業として、環境省と千葉県から補助金が交付されていました。 それから、3年たたずに破綻してしまうとは! リサイクル技術として高い回収率を誇る「ビニループ」は 実はコスト高で採算が合わない技術だったということなのでしょう。 塩ビリサイクルはコスト高というよい証拠ではないでしょうか。 建築資材でも塩ビ(PVC)製のものがたくさんあります。 塩ビは石油使用量が少なくて、リサイクルできるプラスチックだから 推進していこうという考え方には、私は賛同できません。 リサイクルコストが高いということは、リサイクルする意味がない ということではないでしょうか。 リサイクルに向かない使用済みの塩ビ製品は再び埋め立てに向かうでしょう。 塩ビの埋め立てには、汚染の心配がつきまといます。 出口が再びふさがれてしまった塩ビ製品。 やっぱり避けたいと思うのは私だけでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.04.21 08:30:04
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