taekoへ
この日記を書いているのは11月14日。始めたばかりの日記を半月近く放置してしまいました。え~、これから書く事は、多分とても暗い個人的な内容なので、気に障る方はスルーしてください。 11月1日。細かい雨の降る日。高校時代の友達のお通夜だった。 保守的な公立の女子高時代。私達は、周りからなんとなーく浮いている5人組みだった。クラスもコースも違っても、3年間ずっと5人組みだった。 元々私だって、気が向かないと「早退しまーす」なんて言って、神田の古本屋街フラフラしてるような生徒だったから、taekoが休みがちになっても「また~?バイトは行っているんでしょ?」 位の軽い感じだった。それがいよいよ、進級も危ういと言うくらいの状況になって、皆でtaekoの家まで行って 「学校おいでよ」 と誘っても「朝起きられないんだよね~」って、結構呑気そうに言っていたよね(って、そう見えたのよ)あの頃は、登校拒否なんて言葉なかったし、正直、「朝起きられないのは怠惰なせい」 みたいな雰囲気だったよね。 本音を言えば、先生や生徒会には反発するくせに意外と四角四面な私は、校則に反するバイトをしたり、タバコを吸ったりするtaekoを、違うンじゃん?と思っていたよ。(多分そういうの、taekoに伝わっていたろうな) 結局taekoはダブって、私達が卒業した後学校変わったんだよね。 でも、一年遅れでちゃんと国立の大学に進学して、そこでとっても大人な彼と出会い・・・何と、私達の中でtaekoが一番に結婚したよね。 彼は本当に落ち着いた大人な感じで、taekoの我儘も大きく包んでくれる雰囲気だった。 5人が集まるのもそれぞれの結婚式だけみたいになっちゃって、それが一巡したら、年賀状だけのやり取りになり・・・ 10年位前に会った時、子供も手を離れてきたからパートに行き始めたんだって聞いて、taeko地に足付けて暮らしてるな~っと思ったんだよ。なんだ、意外と近くに住んでるんじゃん。たまには会おうよ、って言い合いながらそれきりだったね。 30日の夜、taekoが自殺したって聞いて、信じられなかった。 なんで?taeko、なんで? 葬儀場で初めて、taekoの息子君達に会ったよ。二人とも、ものすごくしっかりした良い子に育ってるね。私達に「わざわざありがとうございます」って、キチンと挨拶してくれたんだよ。 私は相変わらず駄目駄目でさ、それまで実感が無くてボーっとしてたのに、お焼香の番が来て,taekoの遺影の前に立ったら、涙が止まらなくなっちゃて。だって、おかしいじゃん。なんで、taekoの写真が飾ってあんの?なんで、taekoに向かって手を合わせてるの? 席に戻っても嗚咽し続けていたら、Fちゃんがギューっとしてくれたのよ。彼女だって、溜まらない気持ち抱えてるだろうに、私のことギューっとして、背中をとんとんしてくれたの。なんだか、自分がもんのすごく恥ずかしくて情けなかった。高校時代から「お母さん」って呼ばれていたFちゃんは、今でも本当にお母さんだよ。 taeko眠っているようだった。今にも「嘘だよ~~ん」って起き上がってくるように見えたよ。ご主人が「生きている時はもっと苦しそうな顔していたんです」って・・・・ お母さんが、本当に本当に辛そうで・・・taekoが鬱になって通院したり、短期で入院したりしていたって聞きました。苦しかったんだね。 でもね、死んじゃ駄目だよ。お母さんより先に死んじゃ、絶対駄目だよ。 弟さんもお姉さんも、ものすごく辛そうだった。皆taekoに生きていて欲しかったんだよ。 お母さんはご主人に謝ったんだそうです。でもね「僕は幸せですから」って言われたんだって・・・ ゴメンね。taekoが苦しかったのに、何も知らなくて、何もしてあげられなくて、こんな事言ってゴメンね。 でもね、やっぱり死んじゃ駄目だよ。 taekoの馬鹿!! これが血の汚さなのかと思いつつ、息子君達見てると、我が家のボーイズだったらって、どうしても考えちゃうのよ。 それは大学生にもなったら、生活的には自分たちでやっていけるだろうけど、彼らはこれから一生母の死を背負っていくんだよ。 taeko、見守っていてあげて。 義務だよ。親は子供を守っていかないと。どうか、見守っていてあげて。 私は私の暮らしが続いていて、仕事をして、音楽を聴いたり、本を読んだり、美味しいものを頂いたり・・・ 先月からはこんな風にブログデビューまでしちゃった。 でもね、あの日から何だか書き込めなくなっちゃって。 ここで罪悪感を抱くのは違うって、頭では判ってるんだよ。正直、楽しいとかおかしいとか、taeko忘れて笑ってるし。それでも、taekoの顔が浮かんできちゃうんだよ。 ここで、taekoの分も頑張って生きてくよ、とか言うのも違うと思うし、だけど、私は生きてくからさ。 毎日の小さな事に、笑ったり怒ったり泣いたりしながら。 高校生の頃から、考える事もする事も、あんまり進歩してないけどさ、ちょっとだけ前より素直に笑えるし、世界一強い盾と矛ってのもありじゃん、って今は思えるのよ。 この年になった今、taekoとそういう事話したかったよ。