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カテゴリ:本・読書
今年読んだ本から特におすすめしたい作品を5作。
毎年おことわりしていますが、今年私が読んだ本であって、今年出版された本ではありません。 今年は★5つは3作、★4つは10作以上ありました。 ○ わたしがいなかった街で / 柴崎由香 情景を描き、人を描き、それらが一体になってメッセージになる。 正統派の小説作法で万人にお薦めできる一作。 未読なら是非。 ![]() ○ 詩羽のいる街 / 山本 弘 人に親切にするのが仕事? ずっとお金は持たずに生活? 概要だけ聞けばファンタジーだと冷笑したくなるかもしれない。 けど、読み終わったらあなたも、詩羽の魅力にすっかりやられちゃってるはず。 うんうん、って言ってくれる人が多数派である限り、きっとこの国はまだ大丈夫だと思う。 ![]() ○ トリニティ / 窪 美澄 昭和の高度成長期を駆け抜けた三人の女性を横軸に、三代にわたる女たちの苦悩を縦軸にした、立体感ある物語。 やはり女性を描かせたら天下一品だ。 私にうなるほどお金があったら、映画化権を買いたい。 そして、一週間ほどキャストで悩みたいw ![]() ○ お縫い子テルミー / 栗田有起 第一級に軽快なストーリーの中に、人生の機微がこれほど真摯に織り込めるのは、才能か個性か。 栗田有起という作家を知ることができたのが2020年の成果の一つです。 ![]() ○ 水曜の朝、午前三時 / 蓮見圭一 「エモい」度でいえば、今年これが一番刺さった。 万人に同じ感傷が生まれるかは保証の限りではない。 他の芸術でもそうだと思うが、そんな作品の方が記憶に残るものだったりするわけです。 ![]() 他に、 コンビニ人間 / 村田紗耶香 リアル・シンデレラ / 姫野カオルコ クオリティランド / マルク=ウヴェ・クリング 愚者の毒 / 宇佐美まこと なども強く印象に残っている作品たちです。 今年も多くの作品から、 感動をもらったり、 時を忘れて楽しい時間をもらったり、 あるいは、2020年、変わってしまった世界の中で自分を見直すメッセージをもらったりしました。 読み手として幸せなことに、けしてその材料が尽きることは無いのです。 では、 来年こそは、諦めや怒りより、希望と喜びが上回る年になりますように・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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