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2009年12月05日
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カテゴリ:ケセラセラな日々



水曜日義父の検査のため

大阪にある大学病院に行ってきた。 新幹線




義父の家から徒歩5分の最寄り駅から

電車で15分の駅前の病院まで

合計20分ほどの道のりを付き添うために



新幹線を使って片道4時間の移動


笑い話のようだわね ぷぷぷ。





もちろん



大病院での待ち時間の長さは

新幹線の比ではない。





そのときも 例外ではなく


待合室の長椅子に

根が生えるかと思うくらい待たされていた。







とつぜん




バターンという大きな音とともに


長い廊下の一番奥で待っていた患者さんが

長椅子に倒れこんだ。


「大丈夫ですか?」


とまわりの患者さんが声をかけると



返事の代わりに



ゴウゴウと物凄い音が響いた。




これって もしかして;;;




大きなイビキは脳卒中と聞いたことがあるが



こんなにも大きな音を立てるものなのか

と思ったほど


恐ろしいほどの 唸るようなイビキだ。




その大きな音は

長い廊下に平行に設置されている


いくつもの診察室の扉から

医師看護師たちを一斉に飛び出させた。




「○○さぁん! わかりますかぁ?!」


と耳元で看護師が叫ぶうち




イビキがピタっとやんだ。




直後に



「ストレッチャー!」という声が飛び


かけつけた医師のひとりが

患者さんに覆いかぶさり心臓マッサージを始めた。



ガラガラとストレッッチャーが滑り込み



素早く乗せられた患者さんのカラダの上に

医師が飛び乗って心臓マッサージを続けた。




わらわらと野次馬が集まり始めたので

ワタシは思わず


「そこにいたら危ないですよ」


ストレッチャーの通る道を空けるように

注意するのが精一杯で


心臓マッサージをする医師を乗せたまま

猛スピードでストレッチャーで運ばれてゆく

ドラマの中のような光景


心臓がバックンバックン





ストレッチャーが去った後

しばし 呆然とした空気の中



廊下に残された ふたつの靴が 紳士靴

近くにいた患者さんの手で


さきほどの慌しさとは対照的に

そっと丁寧に揃えられた。



元気になった持ち主に

また 履いてもらえることを


その場の誰もが願っていたと思う。






もちろん診察は しばし中断



だが 待合室の患者たちは口々に



「病院の中やったんが不幸中の幸いやわ。」

「あのヒトは運がええんやわ。きっと助かるで。」




自分たちの診察時間がますます遅れることに

不満の声はでなかった。




あったかいぞ 大阪 さくら





それにしても



街の中や もちろん家の中でも

すぐ隣にいるヒトが


あんな状態になったら

きっとパニックになるやろうなぁ。



アタマでは理解してるつもりでも

実際は 誰も何もできなかった。








しばらくすると



一斉に飛び出した医師たちが

自分の患者の診察を再開するために戻ってきた。




一番最後に 



最初にかけつけて テレビドラマの

救命病棟24時の一場面のように

ストレッチャーに飛び乗り


心臓マッサージをしていた頼もしい医師


ペタペタとスリッパを鳴らしながら

廊下を歩いてきた。




「どうもお騒がせしました;;;」




アタマをかきながら



スリッパを脱いで

廊下の隅に揃えられた靴に履き替えた。







あんたのやったんかい
 




どうやらストレッチャーに飛び乗ったときに

お行儀よく靴を脱ぎ 

そのまま一緒に運ばれてしまったらしい。






先生も ちょいパニック






後にあの患者さんは一命を取りとめ病棟に入院されたと聞いた。
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最終更新日  2009年12月05日 22時16分59秒
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