カテゴリ:社会
明日はバレンタインデー。
今日あたりは、キッチンで色んな想いをこめてチョコ作りをしている人も 多いかもしれない。 最近は、義理・本命に加え、友チョコなんてものもあるという話をきいた。 チョコレート業界の陰謀とはいえ、それに踊らされているのは女性陣だけ ではなく、この僕も、ひそかにいくつもらえるかを期待したりしている。 さて、義理チョコというと、上司や同僚にあげるものもあるだろうが、 学校の先生にあげるのも義理以外のなにものでもない(中には本命もあるかもしれないが)。 僕の妹がまだ高校生だった頃(僕と妹は同じ校舎で一年間一緒に学んだ)、妹が所属していた 弓道部の顧問には必ずチョコをあげるという伝統があった。 その顧問の先生は、バレンタインデー当日に昇降口にダンボールを置いておく。 あげる女生徒はその中へ入れるという仕来りだった。 うちの妹も当然チョコレートを作ることになった。 前の日はキッチンを占領し、せっせとチョコ作りに励んだ。 時々様子を見に行ったのだけれど、どうも形がおかしい。 というのは、棒状のものを胴体に見立て、そこから手足を生やしている。 しばらくして、フォークで縦に模様を入れていった。 どうやら、藁人形を作ったようだ。 そして、最後に大工をしている父親の車からなにやら取り出し、それを人形に突き刺した。 それは、紛れもない五寸釘。 チョコに突き刺さった五寸釘が不気味に光っていた。 翌日、ダンボールを覗いて見ると、透明のセロファンでラッピングされ、首にネクタイを 巻き、五寸釘が突き刺さったままの手作りチョコレートを発見した。 送り主は「弓道部女子一同」となっていたけれど、主犯は妹だ。 当時はとても犯人を顧問の先生に告げることはできなかった。 もちろん、弓道部顧問の先生は好かれていた。だから、そんなことをしたわけだが、 何年かして、その顧問の先生と一緒に働く機会があって、飲み会の席で藁人形の犯人が 妹だというと、 「わかっとった。あんなことするのはお前の妹ぐらいだ」 とその先生は言って大笑いしていた。 本当にいい先生なのである。 さて、明日はどんなドラマが待っているのか。 告白したい女子諸君、がんばれ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[社会] カテゴリの最新記事
|
|