Law & Order:S.V.U. 21-18 #476 Garland's Baptism by Fire
新たに加わったガーランド警視正を掘り下げたエピソードですね。彼は信心深いというキャラクターだったと思いますが、正に試されることになりました。「Baptism by Fire」には初めての試練という意味があります。ガーランド警視正が家族ぐるみで親しい、チェイス牧師に性犯罪の情報があるとSVUに知らされた。元々、教会の会計係ブレイクが教会の金を横領したという容疑で詐欺特捜班が調べていたが、教会の10代の少女たちに対して、口止め料が払われたという。ガーランドの手前、きちんと捜査が行われるかという危惧もあったが、ガーランドはオリビアに全権を任せるという。チェイス牧師は若い信者たちでダンスチームを結成し、全国を回って高い評価を受け、副牧師の妻と共に全国中継の説教を行うなど、目立つ存在だった。また、女子校を開設して寮生活をさせたり、生活支援の名目で小切手を手渡しているという。これが被害者への口止め料なのか、15,000ドル以下の金額が支払われている。副牧師で妻ののローラに横領事件について質問を続けると、他に比べてかなり高額な3枚の小切手が見つかった。レネ・リーとその母親シャーデーにそれぞれ75,000ドル、シャデー単独には10万ドルが同じ月に支払われており、ローラはこれはありえないという。ブリオナ・テイラーは将来の学費として受け取ったと言い、デスティニー・ホールは牧師に関係を迫られたので断ったら口止め料として小切手をもらったという。合計25万ドルを受け取ったレネは母親が失業してローンが払えなくなるなど大変だったので牧師に支援してもらったと答えるが、SVUは納得できない。ガーランドはそれとなく牧師の様子をさぐるが、牧師は捜査に関する情報を知らせてくれと協力を求めた。いよいよ捜査に踏み込むことになり、オリビアは小切手の件を牧師に尋ねる。牧師はレネと母親に小切手を渡したことは認めるが、最後の1枚は覚えがないという。会計係が横領したのかも知れない。シャーデーに確かめると、仕事で腰を痛めて働けなくなり、治療費として小切手を受け取ったという。シャーデー自身は牧師に会ったことはなく、問題児だったレネのダンスのオーディション動画を教会に送ったところ、レネはNYに呼ばれて活躍するようになり、牧師は素晴らしい人だという。女子寮の寮長ミシェルはレネが会計係と組んで金を盗んだと思っている。レネにそうなのかと問い詰めると、レネは牧師に従ったと話し始める。牧師は入学したばかりのレネの勉強を見るということで、1対1で部屋にこもり、マッサージと称して体を触るようになった。ついには、体の関係となったのをレネはパソコンで録画していた。牧師はその動画を削除する約束で小切手を渡したのだという。証拠の動画をもって、SVUは牧師に任意同行を求める。ローラはレネが嘘をついている、ガーランドの力で何とかしろと乗り込んできた。証拠の動画も後ろ姿なため、夫とは確認できない。要求を断るガーランドに、ローラは教会の信者すべてと縁を切らせると言い放つ。取り調べで牧師は、レネが嘘をついていると主張し、代理人のエドガー・ゴールドウィンは動画が本人とは特定できないという。今の所、これ以上の捜査は警察の上層部も及び腰だ。他にも被害者がいるかもしれないと、寮に向かうと、レネが荷物をまとめて出ていったという。ブリオナはショックを受け、部屋の壁には「悪魔は嘘つきだ」と落書きされていた。シャーデーの元にレネは戻っておらず、シャーデーは未だに牧師は善人だと信じている。レネはボーイフレンドの部屋に滞在していて、寮で嫌がらせを受け誰も信じてくれなかったという。捜査を続けるためにも逮捕したいというオリビアに押され、ついに牧師の逮捕に至ったが、罪状認否後に保釈されて、牧師は信者らに自分は間違っていない、少女がカネ目当てで嘘を言っていると呼びかけた。それだけでなく、牧師はガーランドを罪を捏造していると激しく非難した。しかし、牧師の妻はその後SVUを訪れ、夫に裏切られていたことを認めたという。犯行時同じ家にいたのに、未成年の少女たちを守れなかったことをローラは激しく後悔し、被害に遭った子らから話を聞いた。ミシェル、レネ、ブリオナには謝罪した上で、大陪審での証言を頼んだという。大陪審では、牧師が17歳になったレネからブリオナに関心を変えて、嫉妬したレネが動画を撮影して牧師に見せたと証言する。しかし牧師は逆に金を受け取ったレネが動画を削除していない、あれは罠だったと言い訳する。他にも被害者が証言していることや、ローラが虐待に気づけなかったことを悔いていることを伝えると、やっと牧師は取引に応じることになった。代理人のエドガーは教会の顧問弁護士からも降り、牧師の虐待を気づけなかった自分を恥じているという。オリビアはあなたは自分の仕事をしただけだと慰める。ガーランドは刑務所を訪れ、牧師と面会するが、牧師はこれは神の与えた試練だという。あくまで罪を認めようとしない牧師に、ガーランドはあなたのために祈るという。信仰に関するテーマは信じている人でなければわからない部分があるでしょうから、娘の名付け親でにもあり、人生の師でもあるチェイス牧師へのガーランドの気持ちは、複雑でとても辛いのだろうと言うしかないです。最後の涙が物語っているように思いました。教会相手となると、検察や市長も尻込みしてしまう、選挙のときの組織票があるから、というのは、「グッド・ワイフ」を見ているので、よくわかります。今回のチェイス牧師がカルトのリーダーだったら、警察も容赦しないでしょうね。妻の離反が取引に応じるきっかけになったのだから、ローラの存在は牧師にとって大きかったのでしょう。でも、刑務所で罪を償うつもりはさらさらなさそうで、出てきたら同じようなことをするのかも。エドガーはオリビアに興味を持っていたけれど、オリビアの「別の状況で出会いたかった」というのは、思いやりでしょうね。弁護士稼業は極悪人でも誰でも、依頼人の利益を守るのが信条で、エドガーが恥じる必要はなかったと思いますが、交際を申し込むには分が悪いということだったのかな。それにしても、ガーランドの奥さんは弁護士なのね。で、牧師の奥さんはNCIS:LAのミシェルでした。(笑)アマンダが週末は母のところに行ったというので、にぎやかなロリンズ家のその後が見たいです。