|
テーマ:命と労災(56)
カテゴリ:弟の事故(事故から最初の退院まで)
お願い、この日記には、どうしても、血やえぐい表現を使わなければ、なりません。
それらが、苦手の人は、読まないで下さい。 それでも、大丈夫な方や同じ体験をされた方には、一人でも、 多くの人に読んで欲しいです。 2002年8月前半 入院14日目 後半 病院へつくと、手を洗ってから、病室へ向かう。アルコールで、さらに、 手を消毒して、病室へ入る。 疲れた顔の父が、出迎えてくれる。昨日は、眠れなかったそうだ。 後に私も、経験するが、一般病棟とはいえ、救急病棟から、ある程度で、 すぐに運ばれてきた人が、多い、だから、亡くなっていく患者さんも少なくない。 夜中に容態が、急変して、医師や看護師さんが、走り回っている事も珍しく無いし、亡くなった場合のご家族の泣き声や悲しみも伝わってくる。 今日も、弟は、車椅子に乗せてもらったらしいが、相変わらず、意識は無いし、 どんどん、やつれていく。 早速、弟にヨーグルトを食べさせる。一口あげては、ペロペロ口を舐める。 両親も、嬉しそうに、見ている。もちろん、私にもその感触は、 伝わってくるので、嬉しい。 ひな鳥のように、口をあけ、そこへ、少しずつ、ヨーグルトを与えていく。 もう少し、栄養価の高い物を食べさせたいが、今は、まだ無理だった。 ジュースなども、少しずつ、むせないように、与えていく。 これは、かなり難しい作業だった。まだ、私が、与える役をしていた。 ある程度、食べると弟は、貝のように口を閉じてしまう。 そこで、ひとまず、終了して、食べた量を紙に記入していくが、いくらでもない。 やはり、焦る気持ちが、強くなってしまう。 三人で、病室の中で、昼食を取る、これが、今出来る、 精一杯の家族団らんだった。 結局、弟の入院は、長引くだろうとの結論を出した。定期を買って、私が、出来るだけ、通うことになった。 前日にスイカの定期を父が、買っていてくれて、今日、兄が、京成電鉄の定期を買って持ってきれ来る事になっていた。 両方併せて、一月分で、5万円近くになった。とても、大きな出費だ。 夕方、近くに兄が、その定期を使って、病院へ来てくれた。 兄も、弟にヨーグルトなどを与えるが、上手くいかない。 結局、私が、やる事になった。少しの会話をした後、今後の事を決めていった。 兄は、数日後に大阪へ、ボーイスカウトのイベントのために出かける。 そして、父は、仕事をし、休みになったら、母と交代する。 母は、病院、私は、家の全てを取り仕切り、出来る限り、病院へ通うことになった。 そして、消して、無理をしない事を誓わされた。 あっという間に時間が、過ぎ、兄は、一足先に帰ることになった。 まだ、準備も、出来ていないようで、それなのに、こちらの定期を買ってくれたことが、嬉しかった。 父と私も、早めに病院を出て、駅前で、食事を取る。父は、少し、ビールを飲んだため、電車の中で、熟睡する。 ずーっと、ビールを飲むのをガマンしていたようで、すごく、嬉しそうだった。 私は、いつもの様に、メールと着信をチェックする。あっという間に、駅に着き、慌てて、降りる。 そして、乗換駅へ、足早に移動し、電車に乗る。父には、座ってもらい、眠ってもらった。 私に、そんな余裕は無かった。ただ、不安を耐えながら、何度も、トイレへ、入る。 何とか、駅に着き。電車を降りると、二人とも疲れながら、家に向かう。 空が、綺麗なのが、何とも言えずに寂しかった。 家に着き、洗濯物を取り込みたたむ。洗濯を予約して、父には、先に休んでもらう。 アイロンをかけ終わったら、明日の荷物を準備する。ゴミを出し終え、家に帰ると、2時近かった。 最後に、仏壇に手を合わせる。二人の祖母と兄に『今日もありがとう。明日も私の命の代わりに、弟と家族を守って欲しい。弟の元気な姿を見たら、私は、そばへ行きます』と祈った。 そして、眠る準備をする。やっと、また、一日が、終わる。 今日も、長かった。後、何日、通ったら、休むか考えたが、良く分からないので、 そのまま、眠りに落ちた。 (明日へ、続く) この日記を読んでくれた方や同じ体験をされた方には、 どんな事でも構いませんから、ぜひ、コメントを書いて欲しいです。 その事が、私に、どれほどの力を分けてくれるのか、分かりません。 この日記を書くには、大変な労力を必要とします。 心の奥底に閉ざした、記憶と記録の照合は、精神力、体力、 気力を根こそぎ奪います。 日記を書いた後、疲れきっている私に、皆さんの支えと、 コメントが、何より、力を与えてくれます。 それが、あって、はじめて、毎日、書き続けられます。 どうか、よろしく、お願いします。 最後に、同じ体験をされた方や、何かを伝えたい方は、 この命と労災のテーマで、日記を書いて欲しいと思います。 今後とも、よろしく、お付き合い下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[弟の事故(事故から最初の退院まで)] カテゴリの最新記事
|