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テーマ:日本の石達(76)
カテゴリ:風の石達
高温石英=high quartzは、マグマの固結前に、 マグマ内部で浮遊する珪酸が結晶化して 理想的な六方晶系のそろばん玉タイプに 結晶したものです。 これが火山岩の中に班晶として含まれ、 石基(母岩)の風化と共に脱落して、 海岸などに砂の一部として集合したものです。 そろばん玉結晶になるのは、 低温石英、高温石英というよりも、 浮遊状態で結晶化が進行するとできるようです。 対称性からも、なんとなくわかりますよね。 もちろんご存知のように石英には、 高温石英と低温石英の変態点が、 600℃より少し下にありますので、 常温では低温石英になっています。 ですから、高温石英の姿をした低温石英が 正しい表現となります。 写真の高温石英は、かなり減摩されていますが、 一部結晶形をとどめています。 この高温石英は、6月の新宿展で、 「水晶」という鉱物同志会の同人誌を 購入したときにいただいたものです。 売っていた方が採集したのだそうです。 私もその産地はたまたま知っていたので、 つい話に花が咲いてしまいました。 この水晶(QUARTZ) 1993年7月号表紙には、 例の堀さんの図鑑に載っていました アメトリンのくっきり標本が載っていて、 巻頭言として堀秀道さんのお話が書かれていました。 そして巻末には弔辞として、 益富壽之助先生への追悼の言葉が書かれていました。 鉱物採集家と愛好家の心を学ぶには 最良の冊子のひとつだと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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