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テーマ:世界の石達(476)
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今土壌汚染の悪役となっているセシウムです。
でもこのセシウム、あまり聞きなれない元素ですね。 それもそのはず、鉱物構成元素ではめったにおめにかかりません。 そのうちの2種だけ紹介しておきます。 ひとつは、ポル-サイト(ポルックス石)です。 石英とかたさも色も似ていて見分けが難しい石です。 しかも日本では殆ど産出されません。 リチウムペグマタイトが主たる産地です。 これまで、茨城県妙見山、福岡県長垂の2箇所で みつかっています。 私の持っている妙見山標本中のどれかに 共生しているかも知れないのですが、 識別困難なので、わかりません。 むかしはセシウムはリチア雲母のリチウムの副成分として 得られていましたが、 現在はカナダのポル-サイト鉱山から かなりの量が得られるようです。 精製するとセシウム単体=金属セシウムが出来ますが、 アルカリ金属の最右翼であり極めて反応性が高く、 例の金属ナトリウムよりもカリウムよりも強烈だとか。 もうひとつは、宝石です。 マダガスカルで発見されたラズベリル。 セシウムベリルともいわれました。 今ではペツォッタイトといいます。 ばら色というかラズベリ-のような色合い。 ベリルとついていますが、厳密には ベリルとは結晶構造が違います。 そういえば2004年ごろの新宿ミネラルフェアで入った正面に 陣取ったフランスの業者がラズベリルをだしていまして、 写真を撮らせてもらった記憶があります。 結晶は六角板状でアクアマリンの一部が近い形状ですが、 やはり独特です。 マダガスカルでは1,2ポケットだけからの産出といわれ、 絶産となったのかなと思っていましたが、最近の情報では、 アフガニスタン、パキスタン、ミャンマ-などで 産地が見つかったという話です。(信頼性は不明ですが) 上記の産地はリチウムリッチなペグマタイト産地が多数並んでいる 地域だから、リチウムとなぜか仲がよいセシウム、 ありうる話だと思います。 別件ですが、お茶はセシウムをよく吸収するそうです。 それだからでしょうか。広い範囲で汚染されていますよね。 私の体にも幾分か入ってしまっているのでしょう。 早く出て行ってほしいです。 内部被爆でもセシウム137のようにガンマ-線を出す核種なら、 それほどではないともいえますが、 べ-タ線を出すストロンチウム90や アルファ線を出すプルトニウム239などの核種は たいへん危険です。 世の中には放射能鉱物マニアもいるのですが、 たとえばピッチブレンド(ウラン鉱石)などの粉末が 呼気とともに肺に入るとやばいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011年05月25日 22時04分44秒
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