親仁の意見－５０男の素朴な想い

今年の１月から３月に掛けて、「都立中高一貫校入試」シリーズを書いておりました。息子は「都立一貫校」をバイパスして、僕の母校たる地元の区立中学へ進学しましたが、３年後には都立高校を受験します。「公立校で頑張ろう！」のポリシーに基づき、少なくとも高校までは公立で学んで貰いますから、父親としても出来るだけのサポートをするつもりです。その一環として、都立「進学指導重点校」を個別に調査し、息子の学校選びの参考にしたいと思います。勿論、受験先を選ぶのは、中３の２月時点における息子の学力と、彼自身の希望が最優先です。

さて、つい先日の7/13付で書きましたが、都立には７校の「進学指導重点校」があります。それらは、日比谷、戸山、西、八王子東、青山、立川、国立の各高校ですが、これに加えて「進学重視型単位制高校」が設置されています。該当するのが「墨田川、国分寺、新宿」の３校であり、幅広い選択科目が用意され、自分の進路に合わせて好きな科目を重点的に履修できるようになっているようです。詳しくは4/20付の都立高校の動きについてを御覧下さい。

地域的に、都下と城東地区の学校は通学上の問題で御縁が無さそうですが、２３区内の「日比谷、戸山、西、青山、新宿」を中心に、全１０校の特色を同じ視点から書いて行こうと思います。主たる切り口は、(1)創立以来の歴史　(2)校風と指導方針　(3)進学実績　(4)入試問題の分析　(5)入試の難易度　(6)その他　といったところですが、書いて行く中で更に色々発展させて行こうと思います。(1)～(5)は各校のＨＰに記載されており、これをそのまま紹介するような愚は毛頭考えておりません。自分の直接体験や、主観に基づき思うままを書いて参ります。従って、「独断と偏見の塊」ですから、読んで下さる方は飽くまでも参考に留めて戴きたいと思います。

これら一連の都立高校は、戦後から昭和４１年(1966)まで、東京における大学受験の中心的存在でした。翌昭和４２年(1967)の入試から、悪名高き(？)「学校群制度」が発足し、少なくとも受験において都立高校は凋落の一途を辿りましたが、昭和５７年(1982)に学校群が廃止になり、その後合同選抜制度を経て、平成６年(1994)から「単独入試選抜制度」となり、更には平成１３年(2001)の入試から、一部で「自校作成問題」が導入されました。そして、平成１４年から「進学指導重点校」の指定が始まり、今年の大学入試ではこの一期生が「都立の躍進」に貢献し始めたのです。詳しくは4/13付の公立高校の躍進を御覧下さい。

因みに、旧都立名門校は戦前の「東京府立中学」のナンバースクールであり、以下のとおりです。府立一中（日比谷）から、二中（立川）、三中（両国）、四中（戸山）、五中（小石川）、六中（新宿）、七中（墨田川）、八中（小山台）、九中（北園）、十中（西）、十一中（？）、十二中（？）、十三中（豊多摩）、十四中（石神井）、十五中（青山）、・・・・・と続きます。尚、昭和に入ってから東京市立中学が創設され、市立一中（九段）、二中（上野）、三中（文教）、・・・・とありました。尚、昔は男女別学でしたから、府立第一高女（白鴎）、第二（竹早）、第三（駒場）．．．．も歴史の古い学校です。

この内、両国、小石川、白鴎が「中高一貫校」となり、日比谷、立川、戸山、西、青山が「進学指導重点校」に、新宿、墨田川が「進学重視型単位制高校」に指定された訳で、やはりかっての名門校が重視されているようです。その中で、新設校として進学実績を伸ばし、気を吐いたのが「八王子東」ですね。

ということで、次回から「日比谷」について書くことと致します。