地下鉄丸の内線池袋~御茶ノ水間開業 20日の日記
クロニクル 地下鉄丸の内線池袋~御茶ノ水間開業1954(昭和29)年1月20日62年前のこの日、東京の営団地下鉄(現東京メトロ)丸の内線で、池袋~御茶ノ水間が開業しました。東京の地下鉄としては、同じく営団銀座線、浅草~渋谷間に続く、2番目の路線です。池袋から御茶ノ水,東京、西銀座(現在は銀座)、霞ヶ関を経て四谷で中央線に接続、新宿に至るルートをとって、さらに方南町方面と荻窪に至るのですが、先ずは池袋~御茶ノ水間が先行開業したのでした。 その後、首都圏の地下鉄は、地価の高騰と騒音問題の高まりの中で、あちこちで建設され,今ではネットで調べないと、何線がどこを通っているのか、どれが都営で、どれが旧営団の東京メトロかも分からない程になっているのですが、この当時はピカピカの1年生並みの丸の内線と、何か旧式で古めかしい 銀座線が好対照をなしていました。 私事になりますが、私がはじめて丸の内線に乗ったのは、この年5月、小学校6年生の時でした。ソロバン塾の先生の引率で、仲間5人と全珠連の3級の検定試験を受けに明治大学まで行った帰り道でした。京浜東北線の王子駅と当時は赤羽線といった現在の埼京線の板橋駅のほぼ中間点にソロバン塾があったのですが、「帰りは新しい地下鉄に乗せてやる」という先生の飴玉作戦に乗せられて、悪ガキ5人が地下鉄乗りたさで特訓に耐え、揃って見事に3級に合格したのです。 池袋までの10分少々の時間でしたが、先頭車両で暗闇の線路を見ながら、車輛のきれいさと、地下の神秘を堪能して、興奮して戻ったことをうっすらと覚えています。 今になって、このソロバン塾特訓のあり難い事は、三桁くらいまでの計算は、頭にソロバンの珠を置くことで、計算機を使うまでもなく、暗算でまずまず正確に処理できることです。あの時の地下鉄の誘惑、熱心だった先生に感謝しているこの頃です。先生も亡くなられ、丸の内線もすっかり古びて、古参地下鉄になってしまいました。