テーマ:はり・きゅうLife(341)
カテゴリ:スポーツ
どうも、泰心堂です。
特別、アスリートのケアをしたいというわけでもないんですが・・・ スポーツトレーナーっていう名称があります。 これは『職業』というの何かと問題があるので名称ということにします。 スポーツトレーナーっていうのでイメージするのは日本代表サッカーの中継などでたまに見かける選手が怪我をしたときに駆け寄る人でしょうか? う~ん、これをやるには実はかなり問題が山積みなんですよ。 一つは医療資格問題、もう一つは制度の問題。 日本国内において正式に認められているのは、AT(日本体育協会認定アスレティックトレーナー)ですね。トレーナー資格としてはこれだけです。 あとは個人的にトレーナーと名乗っているか、フィットネスクラブなどでの職域や階級を示す言葉がトレーナーであるだけです。 つまり、あなたも名乗るだけでしたらたった今から『スポーツトレーナー』と名乗っても何の問題はないということです。それで仕事になるかどうかは別。 じゃ、どんなことができるのか? これが難しい。トレーナー学校なんかが各地に乱立していろいろと教え込んでいるようですが、問題があります。 一つはテーピングなどの固定術。応急処置は誰でもできます。しかし、これを『治療』としてあるいは『傷害予防(予防的治療)』として行う場合、『医師法』というのがかかってきます。 一つはスポーツマッサージの問題。たとえば両親に対して揉んだり押したり肩叩きをしてあげるこれを問題にする人はいないでしょう。しかし他人対してこれをやる場合、『反復継続の意思』=つまりチームの選手毎試合後マッサージをしてあげようとか考え実施した時点で、これは法律行為が行われたことになり、『疾病の治療または慰安(疲労回復を含む)の目的をもって、人の身体の各部を押し、引き、もみ、なで、さすり、たたくなどの施術を行う』というあん摩マッサージ指圧の免許の範囲の行為を行うわけですので『触法行為』となります。 厳密に考えるとこうなりますが、実際問題として現場ではここまで厳しい法律的な措置は取られていませんのでまあ、相手を傷つけない範囲であればいいんじゃないですか? まだまだ微妙な問題はありますが、一般的に医療的無資格で『治療』ととられかねない作業をすることはかなりリスクが高いですね。資格者の管轄下、指導下で指示のまま固定をしたとかいう方がまだ安全です。 もう少しスポーツトレーナーの仕事が認知されればきちっとした分業が進むと思いますが、現状はかなり難しいでしょう。 さて、そもそもスポーツトレーナーへの誤解ってなんでしょう? 実は、日本国内でスポーツトレーナーというものがきちっと紹介されていなかったことが発端なんです。 アメリカではスポーツトレーナーというのはフィットネスクラブなどで一般の人たちの指導をする日本で言うとフィットネスインストラクターがいて、個人的にそれらを指導するパーソナルトレーナーがいて、プロスポーツを支えるチームとしてのトレーナーがいるというの基本だそうです。 皆さんが考えているスポーツトレーナーって一般的にこのプロスポーツを支えるチームとしてのトレーナーなんです。 このチームとしてのトレーナーはほぼ完全に分業制です。 1.ストレングス&コンディショニングを担当するスタッフ 2.戦術・技術を担当するスタッフ 3.食事を担当するスタッフ 4.メディカルスタッフ ・ ・ ・ などなど、それぞれの専門領域を受け持ち、専門性でプロ選手をサポートするまさにプロフェッショナル集団なわけです。 で、日本の場合、この4つすべてを個人で賄おうとするから問題があるんです。 少なくとも4.については『専門家』に受け渡しをした方が効率的です。 すると、みなさんがイメージしている『スポーツマッサージ』や『テーピング』というのは一般的なスポーツトレーナーの仕事ではないわけです。 では仕事は何かというと 1.ストレングス&コンディショニングコーチとして傷害予防のための基礎筋力を付けるとともにその全体の能力を上げること 2.戦術・技術に卓越し、それをチームとしてこなせるようにチームの指導あるい個人の指導をすること 3.全選手の栄養学的見地からの偏りをはかりスポーツ生理学上有効であろう指導をすること。 ま、3もかなり専門的なので管理栄養士程度は取れる実力、調理師免許くらい取っておいて欲しいところですね。 これってなんかと似ていません? そうですこれはプロスポーツでは一般化してきましたが、『フィジカルコーチ』と『テクニカルコーチ』のことなんです。 つまりね、バッティングコーチとか投手コーチとか野球にもいるわけでしょう?これやっているひとが実はテクニカルコーチであり、スポーツトレーナーなんですよ。 つまり、目指すところってここなんですよ。 これならばAT資格だけの人がスポーツトレーナーを名乗る意味もわかります。 で、もともとこれを想定したものなんです。でも現場では事故というのはおきますから、医療機関に受け渡すその前段階の準備として応急処置を学んでおきましょうってのが現在のATのカリキュラムの流れです。 とは言っても・・・というのがあるでしょう。 こういうときのために『運動療法』を学んでおいてそれの指導をすると良いでしょう。 運動療法はワークアウトプログラムとして構成されていますから、別に施術者がいて他人に治療をするというのとは異なります。 あくまで自分で身体を動かすことによって改善・予防しようという話なので問題はありません。 しかもこの方法でしたら一対多人数で指導できますのでかなり有効です。さらには自分の身体に対する意識も高まるので、自己管理ができる人が増えます。 そうやって傷害予防をはかっておくと同時に自身は、いざという時に連携できる医療資格者(医師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師)とコネクションを作っておく。 で、、必要な指示を仰ぐことにしておくと責任が分担できて良いですしこれが本来のスポーツトレーナーのあり方ですね。 幻想を抱くのはいいですけど、現実も、自分はどんな専門領域のトレーナーになれるのか、どこから先は連携が必要なのかに目を向けていただけたらな~と切に願います。 ちなみに私は『はり師』、『きゅう師』ですのでその立場、範囲で『治療行為』を行うことができます。また動作の改善のための運動療法、運動プログラムの作成指導、一人ひとりにあった筋トレ法の指導などもたまにしています。 だって、私の本職は治療ですもの・・・ 中高生の指導者の皆様、御座なりにトレーニングしていませんか?何の目的にトレーニングしているか、どんなトレーニングをして良いかわからない方、ご相談にのらせていただきます。 ま、これは本職ではないので相談料はお気持ち程度で結構です。 興味のある方はメールなどでご相談ください。 ご質問や治療のご相談、ご依頼は下記までお気軽にどうぞ 泰心堂はりきゅう院 〒275-0011 千葉県習志野市大久保2-5-7 大久保ハイツ103 TEL/FAX 047-404-5225 Mail taishindo@festa.ocn.ne.jp Web http://takefor.client.jp/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年03月11日 13時15分05秒
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