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倫理の進化

倫理の進化

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若樹

若樹

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2012.08.31
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カテゴリ:思想
当時の私の愛読書は、「月間GUN」
新宿辺りで、30万も出せばトカレフ買えると聞いて(但しロシア製だから、命中度はイマイチだとかって話)、そんなもんならお金を貯めて、トカレフ買って、親父と愛人、祖母と伯母歩を撃つか。と、凄く冷静に考えていた。

美幌峠を降りながら、自分が言われた事にしっくりこない理由が分かって、兄貴に電話して、以上の事を言って、

「何でお前は暴力的なのかって!?そうやって、遊びの段階から、妹仕込んで来たのはあんたでしょ!?」

って叫んだ。

すると、あの頃は俺も荒れてたから、しどろもどろ。
そんな事ァ分かってるわ。

だからって、自分が私にした事すっぽり忘れて、
「何でお前は暴力的なの?」とか聞いてるんじゃないよ。

あの、家庭と、あんたでしょ。
私の中に、虎を作り出したのは。

毎日、伯母は、帰宅すると祖母の作ったまずい(週に半分は出前と外食だけど)飯を食べて、それから、安いウィスキーの水割りを飲んで、自分の見たいテレビや映画を観たまま、ガーガー眠る。

やっと、私達のチャンネル権が来るのはその後。
で、私達が、借りてきたビデオとか見て、楽しんでる最中、伯母は決まって目を覚まし、

「子供がこんな時間まで何起きているんだー!!」って、大暴れするのよね。

兄貴は覚えてるか知らないけど、一回、伯母が怒り狂って、ビアタンブラーを、テーブルに叩きつけて割り、その割れたグラスを凶器に、私の腕を掴んで刺そうとした。

伯母にしてみたら、それで脅すつもりだったんだろうけど、こっちも中学生。
毎日、毎日、虐待で、ある程度は肝は座っているのよ。

私は、伯母の目を真っ向から見て、刺せ!と、怒鳴ったの。覚えてるかな??
そんで、こう言った。
「上等だ。私は病院、お前は刑務所。一緒に施設暮らししようぜ。刺せよ!さあ!!」って。

伯母は、私の気迫に、あっさり負けたのよ。
私の悪口を吐き捨てながら、部屋から出てった。

あんたら、こういう環境で、幼い子供を育てておいて、その子が暴力的性質を持ってるからって、それを批判するのは勝手にも程があるんじゃないの?

兄貴とは、大喧嘩。

その後下らない話の、非難のし合いで、最後、兄貴は電話を切るなと怒鳴っていたけど、こんなバカ相手にして話してる暇あるか、って、切って、約束の人が目の前にいるから車を降りた。

何を言い訳しようが、五歳も年下の妹に、殴る蹴る、同時に、殴り合いの喧嘩相手をさせるのが、兄の妹との遊び方。

武器や凶器の使い方を、家で私が必要だと思って渡して伝授した。
別に、あんたが、親父達の暴力から、男なんだから身を持って守ってくれれば、私はヌンチャクなんて、使える様にならくても良かったのよね。

北海道に来てから、兄貴に「特殊警棒、秋葉原で買って送って」って私が電話した事あって、うん、骨叩き折ってやりたい奴いてね、当時何人か。
その事も言われた。
「それで、俺はどうしたらいい訳?遅れるか?普通?」って言ったけどね。

そういう時には、武器使えって、幼心に「普通」に仕込んだのはあんたなのよ。
普通に、使っちゃ危険な凶器を私に寄越してたでしょうが。

全く。

「お前は何でそんな暴力なんだ?」

兄貴。
昔、あんたピラニア買って、生きた金魚が喰われる所を見せて、怯える私を押さえつけて、そのピラニアがいる、水槽の中に、悲鳴をあげる私の手を入れて、ピラニアに襲わせて楽しんでたよねえ。

希望なら、濃硫酸で満たした水槽の中に、あんたの頭を突っ込んでやるから、脳みそ溶ける前に、何で私が暴力的な性格になったのかを考えておきな。

幼児のちっちゃな手の平に、線香で根性焼き入れる祖母。
祖母とタッグ組んで、年中暴力と、暴言を吐き散らす伯母。

自分の非を指摘されたくなくて、正義感の強い私を徹底的に敵視して、暴力の限りを尽くした父親。
寝ている時に、頭ふんづけられて、起こされて虐待ショーなんてザラだものね。

それらとは反対に、女のしたたかさを見事に使って、周囲の目を欺いて、私を虐め続けた親父の愛人(祖母も流石に最後の頃は、女の勘で、それを見抜いて、結局最後は{あんたの母親の方が、あの女に比べたらマシだった)とか言ってたけど}。

別れた母も、暴力凄かったよねえ。
私と兄、二階の窓の外にある、一階の店舗の張り出しの骨組みの上に立たされて、ギャアギャア泣いていたら、私が掴んだ窓枠から、私の手を離して、

「ほーら、ほら!!」

って、わざと落とそうとして笑ってたもんねえ。
今も覚えているけど、朝だったから、通行人の、中年の男性が、それ見て、止めに入ってくれたのよ。

「あんた、何してるんだ!」ってね。

したら母親、「これは、子供が悪さをしたのでお仕置きです。」って、オドオドしながら答えた。

で、「そんな真似がお仕置きで済むか!!子供を家の中に入れなさい!!」

って怒られて、若い母は、しぶしぶ言われた通りにしたのよ。
いつも、「嫌い!」「うっとうしい!」って怒鳴られて、殴られて、そりゃあ、母親にも愛して欲しくて、必死にいい子にならなきゃ、って、母親の考えの、先、先を読んで頑張った。

こういう家庭で育った私だから、余計に、マハトマ・ガンディーの「非暴力」の強さが分かるんだと思う。

結局、暴力は何も解決しなかった。
暴力は、更なる暴力を生んだだけだった。

その、連鎖を断ち切る方法を、身を持って説いた、ガンディー・ジーの生き方を、心から崇拝している。

彼の様になりたいと思っている。
私の子供達はきっと、ママ、優しいよって言うだろうけど(さっきも、私のたった一つの子供を入れない部屋のカーペットで、ベルに小便されて、それはマーキングかね?の、皮肉で終えたし)、私は心の底に、猛虎がいるの。
お前達の前では、その虎は、死んだ様に眠っているだけなのよ。

決して、ガンディー・ジーの様に、良い両親に恵まれて育った訳じゃない。
彼が敬愛して止まない、素晴らしい母親の様な人を親に持てた訳じゃない。

同じ精神を心棒していても、育った環境が違うから、そう簡単には近づけないけど、自分の生い立ちを言い訳に、開き直りたくはない。

精神を磨いて行く程の時間が、私の人生に残されているとは思えないけれど、アホの兄貴はもう忘れて、最後の時間を私は生きなきゃ。


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本記事は、FC2ブログに一度拠点を移し、そこがオリジナルに今はなっています。
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Last updated  2024.05.06 09:49:10



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