私の中の彼へー青き騎士ー第13回
私の中の彼へー青き騎士ー第13回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Manga Agency山田企画事務所★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★★you tube★アイスパレスは、連邦軍を、まねき入れる大きなワナだったのだ。私たちは助っていた。「トラップドア」ヘの突入が少しばかり遅れていたのだ。前にいた装甲機群までは、完全に消滅していた。「翔、これは」「いかん、零、後ろへさがれ」 荒廃した氷原の一角に、私達は生き残っていた。 連邦軍のわずかの生き残りとして。「他の人達はどうなったのかしら、翔」「いうまでもないだろっ。我々はおくれをとりたのだ」翔の言葉は怒りを含んでいた。それも行き場のない怒りだ。「どういう意味」「連邦軍の集団自決さ。いや地球人のな」「じゃ、あれは」「いわば、レミング行動だよ。壊滅するのがわかってていて同時に仲間と自殺したわけさ」「最後のおむかえが来たぞ」零がいう アイスの飛行端子が、私たちの目の前にあらわれていた。 しかし、そのアイスの飛行端子は、急に攻撃せず、私たちに意識で話しかけてきた。「沙織をわたしてもらおうか」「なぜだ」翔が尋ねた。「君達にはもう、選択の余地などない。我々に対抗できる勢力など地球に残っていない。我々アイスの前にひざまづき、アイスブレッドをうけいれることだ。我々に頭をたれよ」アイスの飛行端子、いわゆる円盤機は、我々の目の前10メートルの距離で、2本の触覚をブラブラと、あたしにむけながら、発声していた。「何をいうの」私は怒っていた。「くっ、沙織、ここは」翔は言う。「おとなしくするんだ」「そういう事だ。それがお互いのためだ。それに翔とやら、沙織を渡せ」「沙織を? なぜ」「沙織は、人類で選ばれし個体だからだ」「どういう事」私は尋ねる。「アイスが君を必要としている。つれてこいという指令だ。アイスパレスへ来てもらおう」「翔」私はおもわず、翔の体をつかんでいた。「げせないなあ、なぜ沙織だけを」「わからぬ奴だ。疑問、反問など、君たち人類にはもう存在しない。あるのはただアイスの命令だけなのだ」「沙織、逃げろ」急に翔が叫び、上空から零が舞い降りてきた。「「戦場の狼」部隊の最後の死に花をみせてやるぜ」「無用なことを。人間の生き残りめ」「それほどまでなら、俺を倒してから、沙織を連れてゆけ」「ふふっ、そうか、わかったぞ。お前が、、沙織の伝説の「青い騎士」、、というわけか。これはお笑い草だ」「お笑い草だと。どういう意味だ」「いずれわかる。まあ、お前はその時には死んでいるだろうがな」「くそ」零の反撃砲が、アイスの端子に向けて発射されていた。「わからんか。もう無用だぞ、翔とやら。我々にはそんな物理的な攻撃など役にたたんのだ」「くそっ、いったいどうすれば」「翔ーつ」翔は零に言う。「零、わるいが、沙織を連れて早く逃げてくれ」「どこへ」「地球意思をさがせ。探してくれ。その地球意思中に彼女をうずめろ。そうすれば彼女は助かる」「わかった、翔。君をほおっておくぞ」「そうしてくれ。私はここで、やつらをむかえうち、食い止める」「翔、教えて。やはり、やはり、あなたは、、私の、、「青き騎士」なのね」「いまだに俺にもわからん。が、地球意思が昔、そう言っていた。、、で、沙織、1つお願いだ。「、、何」「沙織、覚えておいてくれ、君をまもるために死んだ1人の男がいたことをな」「翔ーつ」「沙織、早く逃げるのだ。翔の力ではそう長時間ささえきれん」「でも、零」「君が生きのびろ。そして、君が私と共に、翔のかたきをうつのだ」零は冷静に言った。「一緒にきて、翔、お願いよ、私は、翔あなたがなければ生きてはいけないわ」私は声を限りに叫んでいた。その時、急に目の前の氷原地から液体が沸いて来る。「これは」(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所20090701改訂Manga Agency山田企画事務所★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★★you tube★「源義経黄金伝説」飛鳥京香/SF小説工房