山里栄樹の男物和装ブログ

男物和装の入手方法その２（ネットオークション）

前回は、リサイクル着物専門店や百貨店催事のリサイクル着物市などについてお話しましたが、今回はネットオークションを活用した男物和装アイテムの入手方法です。
ネットオークションに限らずネット通信販売で着物を購入するのは、男物和装についての一般知識にある程度精通した上級者の入手方法であるといえます。
特に、ネットオークションでは、売り手となる出品者の多くがほとんど和装についての一般知識が欠如している場合が多いということが挙げられます。「当方、着物に関しては素人です」、「着物については詳しくありません」、「寸法は素人採寸です」など出品者としての説明責任を全く果たしていない記述が多く見受けられます。
また、素材・色柄・寸法・状態など入札者が知りたい必要最低限の商品説明もなく「画像で判断してください」という呆れた出品者があまりにも多すぎるのが現状なのであります。和装を愛する者にとってこれほど悲しいことはありません。是非、和装品をネットオークションに出品される出品者の方々は、着る人の身になり代わって考えてみていただきたいのです。
さて、ネットオークションでの男物和装を入手する際のポイントをお話しいたします。入札するなら個人の出品者よりも専門業者の出品者がお薦めできます。素材・色柄・寸法・状態など必要最低限の商品説明がなされ、商品写真も可能な限り豊富に添付されております。サイト閲覧者からの質問にも誠実に回答してくれる場合がほとんどです。
なお、個人の出品者のなかにも和装愛好家やコレクターがおり、確りした商品説明や商品写真があり、堅実な取引を重ねられている方も少なくありません。オークションサイトでは出品者と落札者にそれぞれが評価し合うシステムがありますので、確かな出品者は評価の数値が高く表示されております。稀に評価システムを嫌う出品者がおりますが、どういった理由があるにせよネットオークションを適正に運用するための公正なシステムですので、これを極度に忌避する出品者の商品には入札を控えた方がよいでしょう。
ネットオークションは、あくまでも落札した時点で購入となりますので、欲しい和装アイテムが確実に入手できるとは限りません。開始価格が低いからといっても入札者が増えて高値に跳ね上がることも珍しくありません。
また、当然のことながら送料がかかりますので宅配便・ゆうパックでは発送先が遠くなるほど送料も高くなります。落札価格と送料を合わせた総額が商品の値段と考えて利用することが前提です。
ただ、思わぬ掘り出し物に巡り合うことも珍しくありません。開始価格1円で落札、送料1,400円で正絹アンサンブルを入手したこともありました。高値で落札してくれたお礼にと出品者から別途段ボール一箱分の男物和装品を進呈されたこともありました。



楽天オークションのページ一部。　右は楽オクに出品した小生の男物和装商品（正絹の五つ紋付長着）。なお小生は、即決価格を設定して出品しております。