毒舌大王

閣僚の靖国参拝は、百害有って一利無しです。

まず第一に、中国でがんばっている日本企業に多大の損害を与えてしまいします。せっかく沈静化して売り上げ回復したのに、またいらぬ苦労をしなくてはなりません。例えば自動車などは、前回と同じような反日暴動が起これば、もう二度と回復しなくなるでしょう。中国人が日本車を買うと危ないと心底思ってしまうからです。そうなると、せっかく日本企業が中国に多額の投資をしたのに、まったくの無駄になります。

第二に、中韓との領土問題は、日本側に大義名分があるのに、日本は戦前に侵略をしたと言う国際的常識に挑戦する靖国参拝は、欧米からの支持も得られず、結果的に中韓を利してしまいます。中韓にも一理あるのかもと、欧米に思われたらおしまいです。日本の平和が有るのは、欧米などの支持があるからこそだからです。極端な愛国は、戦前同様に、かえって国益を損じる売国になるのです。

はっきり言って、安倍総理がどういう心情で靖国参拝しているかと言う説明などどうでも良いのです。どうせ、この人は誤った、日本に都合の良い歴史観で頭が固まっていますから。つける薬はありません。そんなことよりも、この人の個人的満足と引き換えに、国益が著しく損じられる事がとても歯がゆいです。

唯一、安倍総理の靖国訪問が効果を発揮するとしたら、中韓が安倍総理を狂人的とみなすことです。例えば、外国で身を守る際には、狂人を装えばよいという話が良くあります。狂人を装えば、あまり刺激すると何をするか分からないから、怖がって人が近づかないと言う効果です。中韓が、安倍をあまり追いつめると、何をしでかすか分からないからそっとしておこう・・・なんて思ってくれたら御の字と言うことです。まあ、そのぐらいを期待するしかない愚行だと、安倍総理の靖国参拝については思います。

安倍総理はもう少し現実的な人かと思っていましたが、どうやら民主党の三バカ総理と同じ程度の人みたいです。やっぱり、世襲議員の限界かなと思います。世襲議員と言うのは、世間知らずで、とても観念的です。現実を見て、現実的な対応をせず、観念に走ります。それは、右と左の違いはあれど、観念に走った鳩山元総理と本質的には同じです。安倍総理のような極端な愛国も、鳩山元総理のような極端な中韓へのへりくだりも、国を危うくします。狂信的な観念に取り付かれた人は恐ろしいです。