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053:髪 青山みのり 2005年10月21日 (金) 02時08分
愛されるためにすすきの野の色に髪をそめてもさみしいタカシ 題詠マラソン2005 青山みのりさんの歌。同じ男の子を持つ身として共感の 多かった一連だった。 「髪型や色、服装等が極端に変ったら、それはなにかのシグナルです。」 などと言われると、母親としてはびりびりしてしまう。 子供の歌は類型的になりがちで難しいが、「すすきの野の色」が詩を呼んでいる。 「愛」「さみしい」は、歌会などでは叩かれそうな言葉だが、力のある作者だから、分かっていて使われているのだろう。 「愛<さ>れる」「<すす>き」「<そ>める」「<さ>みしい」のサ音の響きも、逆立っている心理に効果的だ。 ・・・と、ここからわたくしごとですが、息子の髪の色が突然変った。 「すすきの野」というよりは「栗のイガイガ」 ウーーーン。。。自分も染めた経験あるし、言いいたいことはないけれど、 青山さんの歌がぐるぐると頭の中を回っていた。 さみしそうには見えないぞ。。。と、びみょーに揺れる母心。 ま・いっか。 明日は七五三。晴れますように。 *題詠マラソン2005 青山みのりさんの歌・十首選 007:発見 百万回生きて発見することを一期一会の子らへ語りぬ 010:線路 通らねばならぬ線路があるならばたんぽぽ揺るる春にゆくべし 025:泳 泳いではわたれぬ川をあまたもつふたりしじみをそだててゆかな 039:紫 まっさらの貸し出しカードを抱きつつ棚に眠れる紫式部 033:魚 魚など金魚以外はみたことのない子の歩くスクールゾーン 053:髪 愛されるためにすすきの野の色に髪をそめてもさみしいタカシ 055:ラーメン ラーメンにスープを入れる指先は(オトコダ)十三歳の寡黙さ 068:四 椅子キリン我の家族も四本の足で立つのだ てるてる坊主 082:罠 不覚にも罠にはまりし野うさぎは音大卒の学歴をもつ 095:翼 <嘘をつけ><嘘をつくな>が同意語のふしぎ 翼の種を売ります お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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