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つづいて柴田さんの歌集から。
さくら大樹の花散る下に口あけて仰ぐわれはも土偶のをんな/『土偶のをんな』柴田典子 田の神の憑(よ)るとふ桜見上ぐれば神はしづかに花を散らせり 歌集のタイトルとなった一首をふくむ桜の歌は、今年の桜をながめながらしみじみと読んだ。 そうして次の一首は私にとってとても思い出がある。サークルへ来て間もない春の日に、初出のこの歌を目にして「うわ、すごいとこへ来ちゃったな。私は場違いかもしれない・・」と感じた。 それから早いもので三回目の春、歌集でこの歌に再会出来て嬉しく思う。 いつの世の約束ならむ桜咲く無人の駅にひそと降り立つ 身の丈でいいのよと笑ふ友ありてさくら咲くなり中年の春に/よもぎ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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