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2011.02.24
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カテゴリ:カテゴリ未分類
先日知人に桜ご飯をいただきました。
白米にお酒と塩漬けの桜を入れ、
炊いたと伺いました。
桜の花の香りがふうわりとして、
塩加減も絶妙な本当に美味しいご飯でした。

この桜ご飯は、
一口いただくと、
桜餅をいただいているようでした。

二口目には、
きっと、塩漬けの桜の葉か、
甘い餡がくるのね、、きっと。
美味しい緑茶を用意しておきましょう。。。ね。
と、思ってしまう、
そんなご飯でした。

そんな、ふうわりした気持ちで桜を思っていましたら、
食べ進むうちに、
桜を巡る、自分の中のいくつもの感覚が
呼び覚まされていくのを感じました。

つぼみが膨らみ、桜の木全体の「かさ」が増え、
桜の木全体から放たれる、
光がひとまわりも、ふたまわりも、
大きくなった感じ。

ぽつりぽつりと咲いた、桜の木の下を
うれしいね、うれしいね、今年もようやく咲き始めたね。
と、歩いているような気分。

三分咲きのぱあ~っと、桜の木が賑やかになり始めたころ。

心そぞろになる満開となり、
そして散り始める桜の花びらを、毎日惜しみながら
花びらで柔らかくなった地面を歩く感覚

雨の翌日のとても残念な気持ちで見下ろす
しっとりとした地面のはなびら
かわいそうで、いとおしくて、
すくいあげ、泥を払ってあげたくても
「全部の花びらの泥を払って、きれいな紙に置いて、
かわかしてあげることができない」
そんな
「自分の限界に初めて出会い、呆然とした」
幼い頃の気持ち

桜がまだ残る中、
小さく元気に顔を出し始める小さな葉っぱたち。

一口、ひとくちと、箸が進むたび、
こんなに盛りだくさんの気分が、
走馬灯のように、
脳裏を駆け巡ったのです。

なんて贅沢な時空間の旅でしょう。
なんてうれしくて、お得な桜ご飯でしょう。

お花屋さんで売られている山桜の花を生けても、
こんな気分になったことはありませんでした。

いただいた桜ご飯は、
ほんわりと、ほんとうに、
ほんわりと桜色になった白米
(実際には色がついていないかもしれませんが)
のなかに、桜の花の塩漬けがあるだけです。

その塩漬けの桜の花はご飯のなかで、
ガクから離れてしまった花びらが、
ちぢれていたりしていて、
元ある桜の形とは違う様相です。

いただいたご飯をお茶碗に盛ると、
桜の塩漬けがないご飯茶碗もあります。

ガクや茎の切れ端が
ちょっと残っていたりするだけのものも
ありました。

不思議なものです。

桜ご飯のほのやかな桜の香り、
ひとつひとつ、
大切に塩漬けにされ、
ご飯の中で、
ほぐされたの塩漬けの桜の片鱗。
それが、
桜にまつわる私の記憶を呼び起こし、
凝縮された、
私の独りよがりの記憶によって味付けされ、
こんな豊かで贅沢な
「時空間の旅」
をすることができました。

人の仕組みとして、
実物である、
枝についた桜の花よりも、
時を経た、
桜の塩漬けで作られた、
桜のご飯のほうを
より鮮やかな桜の記憶をもたらすもの
とするようです

桜ご飯のほうが、実物の桜よりも
味付けできるスペースがある
人の記憶が入り込むスペースがある
人の感情が入り込むスペースがある

完全な「桜の形」をしていないから
桜の様々な変容を想像しやすい

「今咲いている桜」でないから、
いろいろな桜の場面に、
いろいろな季節に移行することができる

記憶に色付けとは、
それは、一度、ある情報を人が記憶し、
その記憶が人の中である期間をもって
その人の中に定着し、
その人と融合し、
なにかのきっかけによって呼び出される

呼び出されたときには、

持ち主にとって
余分なものはそぎ落とされて、

持ち主にとって、
一番大切な要素だけが残されているので

その凝縮した情報が、実物の「片鱗」により、
「実際より、
より本人に適した、
本人の身体にしっかりと染み付いた、
物の
「本質」
が思い出される」
ということのようですね。

そのシステムを、学校教育に取り入れたのが、
シュタイナー教育ですね。

シュタイナー学校は、一つの教科、たとえば算数の授業を約一ヶ月続けます。
その間、他の教科の授業はほとんどありません。
一ヶ月ほどすると、他の教科、例えば国語を勉強します。
そしてまた一ヶ月経ち、前の教科、算数を勉強します。

一ヶ月放っておいた算数はどうなっているでしょうか。
忘れてしまって、、、と思われるでしょうが、
これが、ちょっと、教師がヒントを与えると、すらすらと出てくる。
そして、子供のなかで深く理解がされているので、
「復習」などということで時間を費やす事なく、
またその「深く理解された」上に、
また新たな物を、構築していく方法をとっています。

新しい知識が、教えられ、
子供の中に入り、それが定着するのには、
約一ヶ月の期間が必要と考えられているからです。

シュタイナー学校の、
このようなペースは現代の学校教育には驚くべきことでしょうが、
世界中でこのように育てられた子供達は、
高校生ともなると、かなりレベルの高い、
自分で考える力と知力を示し、
発祥地ドイツでは大学進学率の高さに、
シュタイナーも知らない親御さんたちが、
小学校入学へのウエイテイングリストに名前を連ねるそうです。


人のみではなく、昔から、
人々のその呼び起こされた記憶、
よりパワーアップした情報を利用して、
「実物以上の価値」を付加して「名品」としているものが多くありますね。

まず、絵画です。

さまざまな時代背景によって描かれた絵画がありますが、
どれも「個人の記憶を呼び起こし、それとつなげることで、『名画』の位置を得ている」ということが言えると思います。

その記憶が
「万人に共通の」
四季折々の自然の変容から、
家族の記憶、
そして聖書や良く知られている逸話。
また良く知られている歴史的な出来事」
など、

その絵画によって思い起こされる
「個々人の記憶」と「絵画」を合わせることにより、

目の前の「絵画」をただ「そこにある平面の色、形」ではなく、
「情感をもったドラマに仕立て上げる」というのが、
「良い画家」と言われもてはやされてきたようです。


中国では、画論が発達し、明代には、それが完成され、多くの画家がその画論に添って絵画を描いていました。
そのなかに、木の描き方というのがあり、
木を描くときは、「一本の木の絵に」その木のすべてを網羅させるというのがあります。

それは、

一本の木に、木の成長過程、
木が体験する四季折々、
そして木をあらゆる角度から見た、
その木を通した画家の「経験」を、すべて平面の紙に描くこと

を、最良とすると。

難しいですよね。

でも、その方法が「木の本質」を描き出せると納得したのでしょうね。
みんな、その画論にできるだけ忠実にと、がんばっていたのですよね。

「ほんとうの木」は、
その木の過去、現在、未来のすべての時間軸を網羅して、はじめて、
「ほんとうの木」=「木の本質」を描き出せる、

考えたのですね。

突き詰めていくと

その「木の本質」は、

「画家個人の経験や見方、そして画家の性分を映し出す」ことが、
「木の本質を描く事」
「画家という人の記憶、経験」が入り込むことにより、完成にいたる。
「画家という人の記憶、経験」が入り込まないと、出来ないもの。

ということなのですね。


「ものの本質」で、やはり過去、現在、未来と、組み合わせたものに、
ピカソのキュービズムがありますね。
平面に全ての面を描き出す。
という、斬新な方法でしたが、これは、中国絵画の画論によく似ています。

つまり、
意図的に「未完成にしてある」絵画を
ヒントのように観覧者に投げかけ、

その観覧者が、
そのヒントを受け取り、
自分の中で答えを出したり、
自分の中の知っているストーリーを組み立てて

「観覧者『絵』が完成させる事」
で、
「名品」を目指していた

のが、

ヨーロッパ近代絵画、
中国では明代を絶頂期に、

その「観覧者が絵画と交わって完成させていた」絵画を、

「画家が観覧者の視線と経験をも絵に書き加える事」
で、
「画家一人で完成さる方向性を目指した」

絵画も現れてきた。
ともいえそうです。



桜ご飯。

おもいがけない、
変化自在の術使い。

参りましたと、頭を下げて、
なすがまま、で
自由気ままな
時間旅行。

おいしい、おいしい、術使い、
素敵な、素敵な、術使い
そんな、食べ物、もの達に

会える幸せ
待ち望む。。。。ぽっ




















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Last updated  2011.02.26 13:34:10
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