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知り合いの方でこのたび定年を迎えた中学校の先生がいます。
29年間、ろくでもない生徒が皆、先生のところへ集まって来ます。
他の先生では手に負えないからです。
生徒の親父さんは朝から酔っ払って、朝礼中に暴れこんできます。
その息子さんは何度も少年院に掘り込まれる。
学校に出てきては、先生の胸倉をつかみ、殴る。
心が折れそうな時も何度もありました。
「自分の子供以上に自分の生徒を愛さねばならない」
そのたびにこの一節を思い起こして、先生は 勇気を奮い起こして、
また生徒に向っていくのです。
その生徒さんから卒業式の日に、長文の手紙をもらったようです。
それは生徒さんが先生と最初に出会ったころから、卒業式までの
間のことを事細かく書かれたものでありました。
『先生は僕に怒る時に、指をさしましたね。ふだん人に指をさしては
いけないと言っているのに』から始まり、
『でも先生はそれは悪かった。謝ります。と言ってくれました』
『この先生はちょっと他の先生とは違うなと思いました』
先生は言っておられました。
自分が長く続けてこれたのは、この生徒達がいたからこそでした。
ろくでもない手を焼かせ悩ませるこの生徒達のおかげで
自分は成長することが出来ました。感謝しています。
先生の定年の日には学校に数多くの部屋いっぱいになるほどの
花束や贈り物が届けられました。全国から。
私はこの話を聞いて、自分にとって大変なことや、困ったこととは
いったい人生においてどんな意味があるのかなっと、思っています。
楽しいこととか成功したことは、当たり前ですが感謝のありがとうですよね。
でも病気になったり失業したり仕事がうまくいかないこととかって、
毛嫌いしたり暗く落ち込んだり、不運だとか思う必要があるのかなっと
いうことですよね。
これは逆におおいに喜ぶべきものでは、ないのかなっと
思うわけです。
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Last updated
2013.04.17 00:42:05
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