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2024年03月19日
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カテゴリ:本にまあ
「もう一度読みたい 教科書の泣ける名作」(編者 Gakken、発行 Gakken)を読みました。



「ごん狐」「かわいそうなゾウ」「ちいちゃんのかげおくり」など各世代にとってなつかしい、教科書で読んだことのある名著にあふれる本です。「泣ける」話ばかりではなく、考えさせる内容であったり、教室で子ども同士意見をたたかわせる内容であったりと、まさに教科書掲載にふさわしい名作が揃っています。

「ごん狐」と「かわいそうなゾウ」は自分自身子どもの頃に読んだ気がします。「ちいちゃんのかげおくり」は子どもの教科書で見たように思います。「ちいちゃんの・・・」は最初に読んだときから涙があふれ、いま読み返してみてもまた目頭が熱くなってしまうのですが、こんな物語を授業で読んだりしたら教室中が大泣きしてしまって授業にならないのでは想像してしまいました。

ある知り合いに、ことばが出るのが大変遅い子どもを持ったお母さんがいました。

お誕生を過ぎればたいていの子どもはひと言ふた言しゃべりはじめ、2歳にもなれば2語文や3語文が出てくる子どもが大半ですが、その子は3歳近くまで自分から話すことが全然なかったそうです。上におしゃまなお姉ちゃんがいて、お姉ちゃんが彼の要求を全部分かって代わりに話してくれたことも影響していたのだろうと言っていました。

でもその彼、聞いて理解することはしっかりできていたのです。それが分かったのが「ごん狐」でした。

自分から全然話そうとしないときから彼は母親に本を読んでもらうのが大好きだったそうです。そして「ごん狐」を読んでもらうと必ず泣いてしまっていたというのです。全然しゃべらないくせに「ごん狐」のお話を聞かせると必ず泣く。それがおもしろくてお母さんは何度も何度も「ごん狐」を彼に読んで聞かせたとか(悪い親です)。それを笑って私に伝えてくれました(悪い親です)。

ことばがまだ出ない子どもにも「ごん狐」の悲しさはしっかりと届くのだとある意味感心しました。

本書に収録されたお話は、上記の3編以外にも心に残っていてるものがたくさんあります。お話の中には読んだはずだけど忘れてしまっていたもの、初めて読むものもありました。知っている話も知らない話もひとつひとつどれも心にしみるもので、教科書を通じて子ども達がこんな話を学んでいれば日本の情操教育は安心だと思いました。

ちなみに「ごん狐」を読んで涙した、ながくことばが出なかった彼はいま小学校の先生をしています。





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最終更新日  2024年03月19日 11時03分24秒
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