日記の更新が遅くなって失礼しました。
　8月10日の杉山さんの日記にあるように、
「自治体の子ども予算を比べてみるのも
面白いかも」、なんて言ってしまったせいで、
自治体の予算比べが私の担当になってしまいました。
これから、三鷹市を参考に高齢者予算と子ども予算
を計算してみます。
いつも国レベルで社会保障給付費に占める高齢者給付
と子ども・家族関係給付の比率の格差が指摘されますが、
身近なところではどうなっているのか、
自治体で差があるのか、調べてみます。
新しい発見があると面白い。
子育て中のママでも作業できるようなマニュアルを
作りたいと、微力ながらがんばります。
温かい気持ちで出来上がりを見守ってください。

　自治体の取り組みということでは、
今回の弊誌「遊育」では、秋田県と秋田市の
独自の子育て支援予算を取り上げました。
　秋田県は、全国一少子化進んでいるからということで、
子育て家庭に対する経済的支援にも熱心です。
これまで０歳児に対する保育料無償という政策を
進めてきたのですが、利用者が少ないこともあって、
また０歳児については育児休業を選択してもらうようにと、
手当を支給するという方向に転換しました。
そして１歳上については幼稚園・保育所等の保育料を
半額にするという施策をとります。
この制度は、これから生まれる子どもが対象なので、
現在の幼稚園・保育所利用者に対しては移行措置として、
保護者負担が４分の１程度になるよう補助を行います。

　話を聞いていて面白かったのは、秋田市でした。
県の新たな政策を踏まえると、１歳以上で家庭で育てられて
いる子どもには支援が行われないということになります。
そこで、「在宅子育てサポート事業」と称して、
０歳児以外の在宅家庭にクーポン券を支給することにしました。
年額6000円と額としては大きくありませんが、
使い道については工夫しています。
ファミリ･サポート・センターといった一時保育の利用のほかに、
保育所の行事などにもある親子遠足にも利用できるようにします。
これは新しい試みなので、在宅家庭を集めたちょっとした遠出
をＮＰＯに企画してもらおうと、コンペを行うようです。
遠足を通じて、子育て仲間を増やしてもらうことが狙いです。
このほか、読み聞かせの用の絵本を買う場合にも使えます。
クーポン券が使える絵本については、読みきかせなどに適すもの
を図書館司書などに選んでもらう予定だということです。
単なる商品券を配るのではなく、なんらか親と子がかかわる
活動を推進するものにクーポン券が使えるように工夫したと
いっている点が面白い。
9月からこの制度がスタートします。実際にそのように使われるか
どうかを検証しなくてはいけないでしょうが、
子育て支援ということで自治体職員がここまで考えたことが
とても頼もしいと思えることでした。