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やすらぎへの道

やすらぎへの道

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2005.01.09
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それから毎週のように伊豆と小淵沢の往復が始まった。

不動産屋との打ち合わせ、金融機関との折衝、役所関係の届け出、許可、新しい施設に必要な買い物、改装工事の打ち合わせ等々・・・。

しなければいけないことは山ほどあった。

それも仕事をしながらだったので、普段通りに仕事をこなしながら準備を進めていた。

休みの前の日に伊豆を出て深夜に小淵沢に着いて、車で仮眠して日中用事を済ませ、夜に戻るというハードなスケジュールだったが、自分のやりたいことができるという充実感があったので大変だとはあまり感じなかった。

むしろ忙しくなればなるほど力がみなぎってくるような感じさえしてくるのだった。

資金のゆとりがなかったので引っ越しはトラックを借りて全部自分でおこなった。

引っ越してからオープンまで2週間、その間に掃除、草刈り、備品のチェックなどやらなければいけないことが山ほどあった。

日中は買い物で時間がつぶれ、掃除や片づけは深夜までやっていた。

そんな無理がたたって情けないことにぎっくり腰をおこしてしまった。

あまりの痛さに立ち上がることもできず、トイレにもはっていくようなしまつで、貴重な準備期間の何日かを寝たきりで過ごすことになってしまった。

オープンしても治療師がぎっくり腰で治療はできませんというのではあまりにも情けない。

気持ちばかりは焦るもののだれも治療してくれるわけではないので、操体法をひたすらやって自分で治療し、なんとかオープンまでには完治し、元気に新しいゲストを迎えることができた。

オープンは平成8年8月1日だった。

始めの頃はまだプログラムも完成されたものではなかったが、その分とにかく一生懸命にゲストと向き合っていた。

それがゲストの方にも伝わっていたらしく、始めの頃に来て下さったゲストの方は、今でもリピーターになってよく来て下さる方がたくさんいる。

治療には技術的な部分だけではなく、相手を思う気持ちも治療効果にずいぶんと影響しているのだと思う。

整体や鍼灸などという技術を通して治療師の「気」が伝わり、それが相手の治癒力を高めていくのだ。

そういった意味ではオープン当初は過剰なほどの「気」を発していたのだと思う。

今考えてもあの頃はよくやったと思う。

朝起きてお茶の用意をしてお風呂とトイレの掃除をしてそれから朝の体操、治療をしていた。

家内はまだ生まれたばかりの玄を背中に負ぶって、掃除から調理までほとんど一人でこなしていた。

一日中フル回転で働いて布団に入ると、すぐに死んだように眠る毎日だった。

だけど自分でやっている、そしてみんなが喜んでくれているという充実感からかあまり疲れたとか大変だとは思わなかった。





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最終更新日  2005.01.09 12:16:14
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