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やすらぎへの道

やすらぎへの道

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2005.01.10
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始めたタイミングがよかったのと時代の流れに合っていたのだと思う。

開設当初から人数は少なかったが、途切れることなくゲストが来てくれた。

おかげで返済などはなんとかしのぐことができた。

フォルスを支えてくれるメンバーの方も少しずつ増えていき、施設も徐々に整備されていった。

始めは体操やリラクゼーションは食堂でやっていたが、すぐに手狭になりトレーニングルームを増築した。

半分以上自分たちで作ったようなもので、杉の板張りの室内は木の香りがしてゲストにも評判が良かった。

その次にお風呂を手直ししたり、お布団も羽毛布団に換えたりと少しずつ設備が充実していった。

スタッフもゲストで来た人で、お手伝をしたいという人が、研修生として入ってくれるようになってきた。

おかげさまで2年ぐらい経った頃には、家族で一緒に出掛けられるだけのゆとりもできるようになった。

研修生の人達は色々な問題で行詰り、フォルス知ってゲストとして滞在し、働きたいと申し出た人達だった。

その研修生の人達は同じ研修生の仲間や、ゲストの人たちとの出会いの中から、自分の進む新しい道を見つけて巣立っていった。

自分がいろんなことをやってきて、それが今の仕事の原動力になっていると思っているので、研修生の人たちにもたくさんのことを経験してもらいたかった。

八ケ岳の暮らしで自分を見つめ直し、より自分らしい生き方を見つけてくれたら、同じ仲間としてこんなうれしいことはないと思っている。

2年目になると雑誌の取材も来るようになり、それを見た人たちがいろいろな目的でフォルスを利用するようになった。

ここを始めるまでは年配の方が中心になると思っていたが、意外に若い人が多く、若い人ほど大きな悩みを抱えている傾向があった。

そのようなゲストから心理的な問題が身体に与える影響の大きさを教えられた。

特にアダルトチルドレンといわれる心に傷を負っている人たちには、自分の家族のことも含めて小さいころの親子関係の重要性を痛感させられた。

トラウマといわれる心の傷は何をやっても満たされない不全感や自己否定の感情を生み出す。

その感情を無意識のうちに避けるために何かに依存して生きていくようになる。

その対象がアルコールや、過食、過度な仕事、不倫などに向けられ、その結果さらに自己否定感が強くなる。

今の世の中をよく見てみると、これはなにも特別な人たちだけの問題ではなく、今という時代を生きているすべての人は、多かれ少なかれそのような傾向をもっているのではないか。

その傾向がある線を越えているかどうかで、問題になるかならないかが決まるだけなのだと思う。

そんな時代を生きている人たちが、走り続けるのを少し休んで、自分自身を見つめ直し、心と身体のバランスを取り戻す、やすらぎの場所がますます必要とされていると感じるようになってきた。





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最終更新日  2005.01.10 14:44:39
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