コスモポリタン・ライフ

アジア人蔑視のドバイだけど、

けっこう日本びいきですよ。


UAE人もそうだし、

ドバイに出か稼ぎにきている東南アジアの人、

インド人など、

「自国が一番よ～」

と勝手に思っている欧米人よりは、

彼らはとっても日本びいき。



それはね、

UAEは、何といっても

日本と輸出入の関係において、

とても密接な関係があって、


日本は石油をありがたく頂戴してるけど、

ドバイは日本の車の恩恵にあやかっている。


UEA人の日本人感は、

「勤勉で、ちゃんと仕事ができる」と

いうものだし、


さらに、

湾岸戦争のときに、

日本が参戦しなかった、

という

背景も手伝っているらしい。



また、

出稼ぎ人の間では、

ご存知のように、

日本は未だに

「お金が稼げる国」

で有名なのだ。


なので、


そういう人は、みんな口をそろえて

「日本に行きたい～」

って言っている。



まあ、日本びいきされるから

優越感を感じるとかそういうことはないけど、


少なくとも

日本に感謝のひとつもしたくなる。



さて、


ちょっとまえの話だが、


家の近くにできたショッピング・モールに

食料品の買出しに行った。


歩いていける距離なので、

普通は歩いていくのだが、


ときどき

買い物袋を何個も下げて帰るのは、ツライ。



なので、

スウェーデンに帰ったとき、

買い物カート、というのか、

スウェーデンではけっこう売ってる
アイテム　↓（日本だとばあちゃん？のアイテムだけど）




を購入してみた。

これなら、荷物を一気に入れて、

持ち運びも簡単！って思ったわけ。



それで、

ある晩、

うちの周りには住宅街があって、

そこを通り抜けてモールまで行ったわけ。



ここで前もって説明しておくと、

ドバイでは、セキュリティが厳しい。


・・・っていうか、

そこら中に、セキュリティの人がいて

怪しい人物はいないか

見回っている。



夫のホテルだって、

中のレストランからビーチに出るだけなのに、

「宿泊客か？」といちいち聞かれるし、


ID提示がないと受け付けてくれない。


うっとうしいったらないんだ、これが。




話は戻るが、

その日も例のごとく

見回りのセキュリティの兄ちゃんが

住宅街をバイクでうろうろしていた。



・・・・・

と事件はそこで起こった。



いったん通り過ぎた

兄ちゃんが、

そろそろとカートを引いている私のそばに

寄ってきた。


「な、なんだ？」


と思っていたら、

案の定、


「ナンだ、それは」

と言って、


よっこらしょ、と引いているカートを指してきた。



どうやらこんなカートを引いているのが

怪しまれたらしい。


「しまった・・・怪しまれたか・・・」


そりゃ、

ここはドバイ。


スウェーデンでやってることが通じない、

だって、そんなカート引いてる人もいないし・・・


わかっているけど、

別に悪いことをしてるわけじゃない。


で、一応、

これは食料品で、

一杯入ってるから、このカートに入れて

運んでいるの、


と説明したが、


さらに、その兄ちゃんは食い下がる。

「その中を見せて」


・・・・・


この時点でかなりムカついていたのだが、


仕方ないので、中身を見せた。



・・・・


しかし、


まだ疑いは晴れないらしい。


兄ちゃんは、まだ言いたげだ。


何がいけないんだ！


いい加減、私もブチ切れた。



「何か文句あるのぉー！！！

こうやって中身を見せて、食料品だっていってるじゃん！！」


すると、

兄ちゃんは、表情を変えずに

「この辺りでは、中国人の盗難が出ている」


とかいいやがる。


「は？！」


そう、私は中国人の夜逃げ？または窃盗と間違えられたのだ！！


ジョーダンじゃない。



・・・だが、

ちょっと待て。


私はそんなみすぼらしい格好をしていたのか？


いや、普通の格好だ。


ちょっとそこまで買い物行くのに、

Ｔシャツとジーンズで

何がいけない？




・・・・・と、

その瞬間、

ある一言が頭をよぎった。


いや、そんなことではない、


今こそ、言ってみるべきだ！！


「あのね～、私は二・ホ・ン・ジ・ンなのーーーー！！」



そしたら・・・・


兄ちゃんは、「ああ～・・・」といって

納得した様子で、

去っていった。


ナンなんだ、それはーーーーーーーーー！



そうなんですよ、

日本びいきはいいのだけれど、

彼らは

正確に

日本人かどうかを識別できない。


なぜなら、

ドバイに住んでるほかのアジア人に比べて、

日本人人口は少ないし、

日本人でも

コリアンとチャイニーズがすべて識別できるとは

限らない、と同じことなんだけれど。



なので、

こっちから教えてあげないと、ね。


こういうとき、ほんとに

「I am Japanese」っていう

ロゴTシャツ、着ようかしら、と思っちゃう。