テーマ:時代小説を読む(273)
カテゴリ:本
澤田ふじ子の時代小説を読みましたがな~あ、わて、ファンでんがな~あ。
舞台が京都なので土地勘がありますから、情景がぴったり来ますがな~あ。 江戸の新興都市と違って、歴史のある町ですから、風情が違いまんがなーあ。 「やがての蛍」に収録された7話の最初でんがな~あ。 ![]() 三河の猿投村の出身で、村の神官の娘が京の久我家に奉公して、お手が着いて十四郎が生まれた、いわば妾腹の子だ、正妻が子供産んだので居づらくなって、家を出た。 小さい頃は母の生国の猿投村で剣の修行をしたのだ。 筆結びの内職をして生計を立てているが、実は風呂屋梅の湯の用心棒みたいなものだ。 隣に住むのが座頭の彦市で、梅の湯などで、按摩をしている、十四郎の相棒見たいなものだ。彦の市が事件を持ちかけ、十四郎が解決するというのだ。 そして、舞台となるのは梅の湯だ、銭湯の歴史や当時の風呂屋の様子が丁寧に解説されている。 最初は混浴だったが、風紀が乱れて、別々になったが、下ではつながっているという。 目が血走った若い男が客として入ってきた、彦の市はピーンと来て、十四郎に知らせた。 何か起こる予感がするとな~あ、そして男は湯をくぐって隣の女湯に行き、女を刺し殺した。 十四郎がやって来たときは、男が逃げるときだ、それで、男を追い捕らえて、一件落着となった。 だが、殺された女は、人違いでさされたのだ、子供と一緒に湯に来ていたのだ。 狙われた女が、一切を告白したのだ・・・・ 船宿の娘だったお鈴は、米屋の総領息子に嫁にとせがまれて、断った。思い詰めた男は、家に火を放って自殺したのだ。それが、評判となって、お鈴は家にいられず、こうして一人で仕立物をしてひっそり暮らしていたのだ。 その男の弟が刑を終えて、出てきて、兄の恨みを晴らすために、やって来たという次第だ。 女流作家だけに後のフォローがよろしいようで、お鈴は私の製だと自責の念で、殺された女の子供の面倒を見て、血で汚れた風呂の修理の費用まで出したというような結びでんがな~あ。 風呂屋の情景が手に取るように解り、楽しいでんがな~あ。 三助という背中を流す者、釜焚き、木屑集めというスタッフが風呂屋を支えていまんがなーあ。 そして、二階は休憩の場で、別料金だが、ここで読み本などを揃えて、まーあ、社交場となっている次第で、料理なんか取ったり、按摩を呼んだりでな~あ。一つのサロンでんがな~あ。 女湯の描写なんかは女性ならではですがなーあ・・・(^o^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012/12/24 10:37:51 PM
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