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カテゴリ:仕事・会社
<つづく>ってのが抜けてた!
で、唐突に続きを始めます! 五杉さんは、クロキちゃんを誘導して避難するよう頼まれていた。 クロキちゃんはその時間帯ビル内の清掃をしている知的障害を持つ女の子。 入社して3年経つけど、このビルでの消防訓練は初めての事で、パニックにならないために付いて行くのだ。 そしていよいよボブカカリチョウ プレゼンツ 消防訓練が始まった。 (と、言っても、今まで他の管理ビルでは毎年やってきたことなので、社内資料には完全なマニュアルもあり、ボブカカリチョウはそれをそのまんま使用しただけのこと) ジリリリリリリリ・・・ ビル内に響き渡る非常ベルの音。 私はチラリとK氏を見た。 K氏は手にしたデジカメを軽く持ち上げ目配せした。『さ、そろそろ出動』。 まず、ボブカカリチョウが一階の管理人室へ確認に行く、シーン1のシャッターチャンスを逃してはなるまい!、そう思いその後ろ姿を追い階段を降りようとした。 と、いきなり、ボブカカリチョウは 「火災発生!避難してください!火災発生!避難してください!」 と、叫んだ。 えええええ!? いきなり飛ばしまくってない!? しかし、『おかしいやん!』と誰かが言う暇はなかった。 なぜなら、事務所内でベルがなったと同時に動き出した人間が4人(ボブカカリチョウ、撮影班の私とK氏、クロキちゃん付き添い五杉さん)、その為、集団の心理としてなんとなく全員がボブカカリチョウの早まった「避難してください!」に乗っかってしまったのだ。 横柄さんは初期消火班の一員なので、消火器を抱えて階段を降りてった。 おいおいおいおい! 不自然極まりないやん!! なぜお前は一階が火元だと知ってるねん!! しかし、もう、何もかもが動いてしまっていた。 私とK氏は慌てて横柄さんの後を追った。 しかし、私が一階まで降りてカメラを構えた時にはもう「初期消火失敗!全員避難!!」と、横柄さんが叫んでこちらに向かって走って来ていた。 いやいやいやいや、もう、不自然なスピード感。 なんやねんこれ!! しかし、とにかく撮影しなければ!! 横柄さんの走り去る後ろ姿を撮り、その後、ビル出入口からぞろぞろ避難する人々の様子、ビルの外の駐車場に集まる人々の様子、各会社ごとに点呼をとっている様子、それを集計しチェックしている様子など撮った。 その後、各会社の担当者が訓練の感想を述べ、参加者全員(30人くらい)で水の入った消火器(消防署で借りた)を使っての消火器講習となった。 私はその様子を正面から撮影するため、自転車置き場の壁と自転車の隙間に入り込んで必死に撮影した。 全てが終わり社内に戻ってみると、壁と自転車の汚れで私の制服は真っ白になっていた。 五杉さんが「はなうたさん~、めちゃくちゃ汚れてますよぉ~!ほらぁ、後ろも~!」と大声を出す。 でも、そんなことに構ってる暇はない。 撮影した写真を早くパソコンに取り込んで印刷しなければならない。 社長はモタモタしているのが大嫌い。 ふとK氏を見ると、、、 カメラを机の上に放り出したまま、フラ~とどこかへ行ってしまった。 おいおいおいおい、オッサンどこ行くねん!! 私らの役割、結果、写真印刷して報告してなんぼやろ!! なんでいっつも最後ちゃんと締めへんの!? 写真印刷なんてすぐできるやろ? なんでせぇへんの? 次の仕事に移る前に済ませるべきやろ? 報告書が遅い!!って、怒鳴られてるやん、いつも!! 何なん?放り出しておけば私がやるとでも? いやいや、ほなちゃんと頼んだら!? 一言で仕事完遂できるはずやろ!! あほちゃうか!! あかん、むかつく。 放っといてやろう。 そう思った。 私は私で提出して、後で提出するKさんは怒鳴られたらええねん。 そう思った。 でも。 あかん。 私の仕事はそれで完遂かもしれん。 けど、それは私から見ての話や。 会社的に言うたら完遂ちゃう。 ガーッ!腹立つッ!! 結局こうなるねんッ!! そう心で叫んでK氏の机の上のカメラを奪った。 私の撮影した写真が40数枚、K氏の写真と合わせたら膨大な数になる。 各シーン毎に選別していこう。 で、K氏の撮った写真を確認、、、 1枚目、専務がぬぼーっとした様子で階段から降りて来る様子。 消防訓練ぽさゼロ。使えん。 2枚目、ビルの入口付近に専務が。 ・・・避難する様子、、、なのか? 使えん。 3枚目、ビルの外でたむろする人々。 ・・・たぶん、避難してきて点呼を取ってる様子。 遠すぎてようわからん。使えん。 4枚目、3枚目と同じ。 以上。 え? い、以上?? えーーーーー!? え?え?え? よ、よ、4枚!? オッサン午前中何しとってん!!(怒) 勇み足ボブカカリチョウと横柄氏も吹っ飛んだわ。 ほんま、ありえん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.06.24 01:19:31
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