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文豪ストレイドッグスの影響で赤毛のアンを読まねばならない!と思い、なんとか読破しました。
赤毛のアンって何冊もあるんですが、とりあえず一番有名な第1巻です。11歳から18歳までの話です。 おおまかなあらすじ カナダのプリンスエドワード島の森の中にマシューとマリラというきょうだいの農夫が住んでいて、働き手が欲しかったため、孤児院から男の子を一人欲しいと頼んだところ、伝達ミスで女の子がやってきた。とてもお喋りで、面白い女の子だったので、女嫌いのマシューも引き取る気になってしまった。勤勉で真面目な妹のマリラは、女の子じゃ役に立たないなどと最初は言っていたものの、近所のレイチェル夫人に罵倒されるアンを見て、感情が湧きだしてきて、アンを助けてあげようと思うようになる。 アンは父も母も教師の家庭に産まれ、裕福な家だったのだが、流行り病で両親を相次いで亡くし、親戚の家をたらい回しにされ、双子が4組いる親戚の家に預けられた後、孤児院に捨てられたのだった。服は孤児院で与えられた安物の交織り布で作ったワンピース、髪型は赤毛を三つ編みにしており、アンは同年代の女の子と比べると、コンプレックスの塊だった。コンプレックスを隠すため、マリラから見ると不可解な言動が多く、アメジストのブローチが無くなって疑われたときに、湖に落としたと嘘をついたり、レイチェル夫人に食ってかかったりしていたが、マリラはマシューと相談しながら根気よくアンと向き合い、やがて3人は家族になっていく。 学校に行くようになると、ダイアナ・バリーという親友や、ギルバートといった気になる男子キャラクターが登場し、学校のイベントや勉強のことがアンの口から語られる。中でも面白いのは、ダイアナを家に招待して、木苺水と間違えてワインを出してしまい、ダイアナを酔いつぶしてしまうエピソード。これはマリラが木苺水を地下倉庫から出してくるのを忘れてしまったため起きた事故で、これも不運な話である。赤い髪を染めるため、ユダヤ人から髪染めを50セントで買ったところ、髪が緑色になってしまい、泣く泣く髪を切ることになる話も面白い。 物語の後半では、アラン牧師という新米牧師の夫婦がやってきて、その奥さんの方とアンが仲良くなり、食事に招待してケーキを焼いたものの、軟膏を入れてしまい食べられなくなるエピソードがありますが、その辺からアンがかなり成長して、高校に向けた受験勉強の話になっていき、最後は高校教師になるところで終わります。 読破後、解説を読んだらアンの青春以後のネタバレが普通に書いてあってええええええ!ってなりましたよ。アンが元気なのはこの巻だけらしいです。今後は世知辛い大人の世界の働く女として、厳しい日常を過ごすことになるらしいです。「アンの青春」以降は当時のマスコミの顔色を窺って書かれたもので、それでモンゴメリはうつ病になってしまったそうです。マスコミが望んだアンシリーズのメッセージは、「ダイアナみたいに生きると楽だよ~アンみたいに勉強するとかえってしんどいよ」、だったとか。ええ……それで深淵の赤毛のアン??でもアンの努力はとてもキラキラしていると思うけどなぁ。島一番の秀才だし。モンゴメリ先生は本当はどんな大人のアンにしたかったんだろう? 個人的に記憶に残ったのは初期のパフスリーブの服にこだわるアンですね。もじもじくんみたいなぴったりした灰色の服を着せられて学校に行かされて……ある時マシューが登下校中の生徒を見て帰ってきて、「アンだけ浮いているように見えたと思ったら、服が違うんだね。アン以外の子はみんなパフスリーブだ。こういうのってかなりアンには堪えるんじゃない?」(うろ覚え)とマリラに言って、それでマリラもパフスリーブの服を作ってくれるという。マリラは最初、「流行のパフスリーブなんてチャラついている。そんなものにとらわれる大人になって欲しくない」といってアンの要望を断固拒否していましたが、子供の世界の常識や流行は、追っていかないと子供に友達ができなくなってしまうのです。携帯ゲームやスマホに通じるものがありますね。普通に今の大人が読んでも関心させられる話でしたね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年07月02日 01時05分35秒
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