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カテゴリ:読書
久しぶりに「出会えて良かった~♪」という本でした^^v 茗荷谷の猫 舞台は東京。 幕末から、戦後高度成長期まで時代を少しずつ下りながら いろんな話が語られる短編集。 東京に住む人々の機微を描き出すだけの物語たちかと思えば それは少しずつ不思議な不安定感を持っている。 特に表題作の「茗荷谷の猫」は一つの大きな謎が放り出されたまま終わる。 正直、え~~~これはなし!と思ったけど これがあとの話でちゃんと明らかにされる。 でもそれがまた切ない・・・・。 そんな風にどの物語の人や物が、別の話でふいに顔を出して 不思議なつながりと世界観を作り出してくる。 特にこの茗荷谷の家は何度も登場し、 東京の町を歩いてこの家を探したくなってくるくらい。 2つ3つ話を読んだところで、 それにしてもこの不思議な感覚はどこかで・・・と思ったら 借金取りに追われる大入道作家の登場で納得♪ 内田百けん(門がまえに月)先生ではございませんか~(*^▽^*) 内田百けんファンにはおすすめの一冊ですね~。 久しぶりに読み終わるのが淋しくなるような本でした。 内田百けん先生の「冥途」も久しぶりに読み返したくなりました。 冥途/旅順入城式 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年10月29日 20時18分17秒
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